内容説明
覇権交代は2030年前後。西側は何を間違えたのか…共産党支配は世界の姿すら変えようとしている。
目次
考えたくない未来図
第1部 “予測年表篇”「中国の夢」の世紀(2020年という分水嶺;2035年までに「革新型国家」を狙う;「2049年戦略」の終わり)
第2部 “歴史年表篇”「世界一の国家」へ100年計画(一帯一路にみる覇権獲得の不作法;海洋国家になれなかった日本;アメリカの「地政学的先細り」)
第3部 “日本への処方箋”わが国はどうすればよいか(インド太平洋の覇者を封じる;「悪魔」は二度と地下に潜らない)
パクス・シニカへの処方箋
著者等紹介
湯浅博[ユアサヒロシ]
国家基本問題研究所主任研究員、産経新聞客員論説委員。1948年、東京生まれ。中央大学法学部卒、プリンストン大学公共政策大学院Mid‐Career Program修了。産経新聞入社後に政治部、経済部を経てワシントン特派員、外信部次長、ワシントン支局長、シンガポール支局長、産経新聞特別記者・論説委員を歴任。2018年6月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kentaro
37
吉田がGHQから草案を突き付けられたとき、側近の白洲次郎は「こんな憲法を押し付けやがって」と悔しがった。のちに、作家の石原慎太郎は白洲から、吉田の犯した最大の間違いは日本の独立がみとめられた講和条約の国際会議でアメリカ製の憲法の破棄を宣言しなかったことだと聞かされた。 首相の吉田は、講和会議で念願の平和条約を調印すると同時に、日米安保条約を結んで、戦争放棄という憲法の欠陥を安保条約で埋めた。外交官出身の吉田は、新憲法さえも「条約」のように時が来たら改正すればよいと考え、経済復興をすべてに優先したのである。2021/04/17
りゅうごん
3
20世紀までは武力で領土を拡大した。 21世紀は資金で領土を拡大する。 巨大な人口が武器になり、アメリカを抜く日も近い。ただ、中国国民が香港の若者のように、民主主義に目覚め、その力が内部破壊する可能性があると思う。高齢化もネックとなる。 2020/02/11
古本虫がさまよう
2
この本が出たのが2018年10月3日。その翌日、10・4にペンス副大統領の歴史的スピーチが出た。その意義に関しては、藤井厳喜氏&石平氏の『米中「冷戦」から「熱戦」へ トランプは習近平を追い詰める』 (ワック)に詳しい。従って、湯浅さんが描く「最悪の未来年表」は、自由世界にとって、良い方向に修正される可能性も高まってきた。湯浅氏は、近年の中国台頭の動き、米国衰弱の流れなどをさまざまな賢者の分析を見ながら論じている。ジョージ・オーウェルへの言及もある(そして、正しい視点からオーウェルの警句を取り上げている)。2019/01/16
hechima1106
0
事実を丁寧に記載していて、良書と思う。終章が感情的で少し残念2019/04/17