専門家の予測はサルにも劣る

ガードナー，ダン【著】〈Ｇａｒｄｎｅｒ，Ｄａｎ〉/川添 節子【訳】

飛鳥新社（2012/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 350p／高さ 19cm
• 商品コード 9784864101660
• NDC分類 304
• Cコード C0098

出版社内容情報

不透明な時代にあって、あてにならない予測と向き合わなければならないすべての人たちへ！　専門家の予知能力の実態を暴く問題作！

第1章　始めに――専門家の予測はいつでも間違っていた
第2章　予測できない世界――「蝶の羽ばたき」が未来予測を吹き飛ばす
第3章　専門家の頭の中――優秀だから専門家は間違える
第4章　今日と同じ明日――世界は変わらない。変わるとしても今日のように変わる
第5章　不確実性による不安――楽観論より、悲観論が売れる理由
第6章　メディアスターたちの予測――人気者ほど、予測が下手
第7章　予言が外れる時――専門家たちの言い訳
第8章　終わりに――それでも未来を知りたい人たちへ

内容説明

外れ続ける予言、それでも信じ続ける私たち。先行き不透明な時代こそ、専門家の言うことを真に受けてはいけない？予測に関する、心理的・社会的なトリックを解き明かす、ポスト３・１１必読の書。

目次

第１章　始めに―専門家の予測はいつでも間違っていた
第２章　予測できない世界―「蝶の羽ばたき」が未来予測を吹き飛ばす
第３章　専門家の頭の中―優秀だから専門家は間違える
第４章　今日と同じ明日―世界は変わらない。変わるとしても今日のように変わる
第５章　不確実性による不安―楽観論より、悲観論が売れる理由
第６章　メディアスターたちの予測―人気者ほど、予測が下手
第７章　予言が外れる時―専門家たちの言い訳
第８章　終わりに―それでも未来を知りたい人たちへ

著者等紹介

ガードナー，ダン［ガードナー，ダン］［Ｇａｒｄｎｅｒ，Ｄａｎ］
カナダ、オタワ州在住のジャーナリスト。大学卒業後、政策アドバイザーを経て、現在は『オタワ・シチズン』紙のコラムニスト兼シニア・ライターをつとめている

川添節子［カワゾエセツコ］
北海道生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。大手製造業勤務を経て、現在翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[Mzo]

内容はタイトルのとおり。これを2021年の今読むと、誰とは申しませんが、思い当たる節があれやこれや。人間自身の思考の癖はあるにしても、一番問題なのは、それを扇情的に取り上げて利用するメディアですかね…。

2021/03/09

[しろくまZ]

「世界が基本的に不確実で予測不能であること。その世界を理解しようとする我々の脳に、判断をゆがめるバイアスがあること。従って、我々は少し謙虚になってものをみるべきだ」 本書で書かれていることをまとめると、こういうことかな。

2017/02/21

[summerman]

微妙～にニュアンスを変えてる邦題のせいで一瞬論旨に戸惑うけど一般的な心理学の本だった。もちろん話の中心はあくまで「専門家」だし「予測」でもあるんだけど、基本はバイアスというか、人間の脳の作りと現実の齟齬みたいなことを伝えようとしてる。まあ切り口がよろしいわね。コメンテーターとメディアってとてつもなく身近かつ重大な社会問題と言ってもいいわけでね。心理学を使って問題を提起しているようにも読めるし、問題を使って心理学を解説しているようにも読める。非常に上手い構造の本だと思いましたね。賢いやつだよガードナーは。

2022/06/08

[くさてる]

刺激的な題名だが、内容は、そもそもの未来を予測することの困難さと、人間の脳の仕組み自体が正確な未来予想から人間を遠ざけているのだということが理論整然と語られているもので、たいへん面白かった。しかし同時に、専門家が一般的に人気を得て信頼されるために必要なことは、その予測の学問的な正確さとはなんの関係もないことなどが説得力ある多くの実例をもって語られると、現代日本の現状からも納得すると同時に暗い気持にもなった。｢真実に迫る」ジャーナリストや評論家を信じる前に、ぜひ読んで欲しい一冊。

2012/06/27

[こうじ]

久しぶりに本を読みました。この辺のキーワードにピンときたらおすすめの一冊です。「専門家の予測はチンパンジーが投げるダーツよりも当たらない！」「外れ続ける予言　それでも信じ続ける私たち」「先行き不透明な時代こそ、専門家の言うことを真に受けてはいけない。」「予測に関する、心理的・社会的なトリックを解き明かす。」

2020/04/26