内容説明
束音は社内恋愛中。料理好きでキスのうまい恋人とは、酒池肉林のはずがどこか物足りない。彼狙いの後輩にイラついたり、言い寄ってくる上司を軽くいなしたりのOL人生。ああ、死にもの狂いで誰かに恋がしたい。ただ見つめているだけで涙が出てくるようなそんな気持ちになりたい。束音は間違いを装い、高校時代の心の恋人にメールを送った…。十代の片想いの続きを描いた、恋する女子の妄想全開小説など、3編収録の恋愛連作。
著者等紹介
川維英子[カワイエイコ]
1978年大阪府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経てフリーライターに。『叶わぬ恋の神さま』がデビュー作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
波多野七月
9
女のずるさや厭らしさ、男の弱さと身勝手さ。その毒と熱と匂いにあてられながら、夢中になって読み終えた。これが全く知られていないレーベルの作品である事に、溜め息が零れずにはいられない。「どこがいいのかわからない」という人もいるかもしれない。それでいい、むしろ、「それだからこそいい」と思えてくる。忘れられない相手と再会した、27歳の主人公。盗撮された姿を、AVに投稿された女。出産を控えた姉のそばで、小さな苛立ちを抱く女性。哀しみとくすぶるような熱、そして痛み。女性のための、恋愛連作短編集。2014/09/14
ちょん
2
はじめて読む人でした♪何気ない連作ですが、どれも好きでした(*^^*)2話目の雰囲気はスゴく好きです、ドア蹴っ飛ばされるとこが何故かありありと想像できて、より好きです♪2015/10/26
nanae
2
江國香織の現実版というか 江國さんに似たとこはあるんだけど、もうちょっと生々しい そういう生々しさはあんまりすきじゃないけど、なんか、きらいではないな。ああ、女の人が書いた文章だなってかんじ
あつこ
2
なんとなく手に取った本。予想以上に心地よく読めた。恋愛ってそういうものだよね-って納得しながらの読破。 2012/11/27
おば
2
地元の地名が出ていてつい、うれしくなってしまいました。読みやすかったです。2012/11/06