出版社内容情報
シリーズ 日本映画の誕生と展開 全7巻
第5巻(第1回刊行)声と音楽の映画史
トーキー転換期の日本映画界
サイレント映画の時代、日本の映画館では洋楽や邦楽の生演奏、弁士による台詞や説明など、多様な「声と音楽」が響いていた。19世紀末から40年近く続いた彼らの仕事と、映画会社やラジオ、レコードなどのメディアは、トーキー映画の出現によりどのように変わっていったのか。本書では戦前の日本映画史上の大きな変革期を多角的かつ子細に描く。
シリーズ 日本映画の誕生と展開 全7巻
編集委員=小川佐和子・柴田康太郎・志村三代子
本シリーズでは、19世紀末に日本に伝わった「映画」が、いかにして代表的な娯楽・文化となっていったのかを、渡来から昭和初めのトーキー成立期頃までを中心に、重要なテーマごとに最新の成果を取り入れながら考察・分析する。
【目次】
序章 戦前日本映画史の「声と音楽」 柴田康太郎
Ⅰ サイレント時代の映画館の音楽
1 一九一六~一九二六年頃の映画館における音楽 洋画館を中心に 武石みどり
2 映画琵琶の伝播と映画音楽の近代 柴田康太郎
3 サイレント映画の「囃子」としての和洋合奏 今田健太郎
4 映画館楽士の手仕事 無声映画伴奏譜「ヒラノ・コレクション」分析とそのローカル/グローバルな文脈 白井史人
Ⅱ 映画館外の声と音楽メディア
5 映画館楽団のレコード史 その歴史的意義について 毛利眞人
6 弁士とラジオ 「映画を聞く」というメディア経験の変遷 仁井田千絵
7 弁士のたどり着いた場所 関西の弁士と映画説明レコード、ラジオ放送 上田学
Ⅲ 日本の映画産業とトーキー化
8 「松竹王国」の成立と供給のサウンド化 笹川慶子
9 マキノ正博と(反)資本主義 トーキー転換期におけるマキノ再興の個別映画史 紙屋牧子
Ⅳ 映画のサウンド化と声/歌声
10 ご当地小唄映画が誘う「場」のイメージ 『三朝小唄』と葭町二三吉 冨田美香
11 勝太郎映画三部作 サイレントからトーキー移行期の流行歌と物語映像 細川周平
12 映画『嘆きの天使』のレコードにおける受容 湯川史郎
終章 戦前日本映画の声と音楽における「オーセンティシティ」 柴田康太郎



