出版社内容情報
演劇と芸能の境界を越えて
新劇でも、伝統芸能でもない。地域の人びとが生み出す新しい祭りと舞台のかたちが、いま各地で姿を見せている。生活とともにあり、ときに「小商い」として地域を支えながら、「演劇」と「芸能」の境界をしなやかに越えてゆく──。むら芝居、シニア劇団、現代版組踊、YOSAKOIソーラン祭り、平原演劇祭。各地の現場が映し出す、「新しい芸能」のダイナミズムとその現在を、演劇学や民俗学の研究者たちが取材・分析する。
【目次】
Ⅰ 「新しい芸能」の生成──地域市民演劇の多様な実践
1 地域市民演劇の変容と「新しい芸能」の出現 日比野啓
2 崋山劇──地域・演劇・教育をどうつなぐか 小川史
3 懐かしの「むら芝居」は「新しい芸能」か 畑中小百合
4 八老劇団の半世紀の軌跡──シニア劇団による手作りの「宝塚」が切り拓いた独自のエンターテイメント性 片山幹生
Ⅱ 「新しい芸能」の展開──共生から越境へ
5 共に生きる場としての演劇──チャンチャン劇団、もみじ・あざみ寮生劇 須川渡
6 「芸どころ・名古屋」のリアル──「白い都市」を彩る伝統ニューウェーブ 鈴木理映子
7 歴史と地域をつなぐ演劇実践──『ギルガメシュ叙事詩』、SCOT、「現代版組踊」から考えるテクノロジーとエコロジーの協働 本橋哲也
8 「新しい芸能」における参加意識──多良間島八月踊りにおける余興芸とYOSAKOIソーラン祭りの演舞 日比野啓
9 演劇と芸能の境界を超えて──高野竜《平原演劇祭》における脱分化的実践と地誌的方法 片山幹生



