内容説明
20世紀の演劇を考えるとき、近代に発達した印刷や写真、音声、映像などの多種多様なメディアの存在を抜きには語れない。多くの人々が舞台や役者を記憶にとどめ、想起するときの、それらメディアの果たした役割を検討する。メディアの発達がもたらしたものとは―。
目次
1 総論(演劇に見る思い出とメディアの間―共有感の喪失)
2 勃興する活字メディア(明治中後期の新聞と同時代演劇―新聞小説・興行・記録装置;演劇雑誌の近代―青年歌舞伎とファンの『歌舞伎若人』)
3 大衆化の時代(スターのおもかげ―演劇写真の日本近代;レコードと演劇;漫画と演劇)
4 放送メディアの登場(北條秀司のラジオドラマ;テレビと演劇―レビュー式喜劇・軽演劇との関わりを中心に)
5 時代の変容を映して(劇場プログラムとポスター;政治メディアとしての演劇―川上音二郎、大衆演劇、裸ショウ;演劇と映像の変容と逆転)
著者等紹介
神山彰[カミヤマアキラ]
明治大学文学部教授。専攻=近代日本演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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