内容説明
文学・音楽・演劇・美術・歴史・思想・政治など、広範なモチーフを作品に取り入れながらなお「映画」でしかありえない特異な演出法において極北の存在である映画作家ジャン=マリー・ストローブとダニエル・ユイレ。多言語を駆使し、説明性を排除した難解さゆえ、ときに観客を尻込みさせる彼らの作品を、その背景や原作との関係から多角的に読み解く。
目次
1(テクスト+映画―ストローブ=ユイレの脚色論;映画監督の仕事―ストローブとユイレの文書から分かること;ストローブ=ユイレ、量塊的映画)
2(テクストの声、大地のざわめき;セザンヌに映り込む;カヴァロッティ通りの老狐―『アンナ・マグレダーナ・バッハの年代記』をめぐるストローブとの対話;語りの時間差による音楽の解放―『アンナ・マグレダーナ・バッハの年代記』)
3(「ストローブ=ユイレ派」は存在するか?―同時代の作家たち;イメージから抵抗へ―アドルノ美学とストローブ=ユイレ;『歴史の授業』における「語り手」の抹消とまなざしの活性化)
4(革命の民族誌―『早すぎる、遅すぎる』論;「共産主義のユートピア」論―ユイレとストローブの『エンペドクレスの死』をめぐって;ストローブ=ユイレとアンドレ・バザン―存在論的リアリズム、脚色、超=演劇;ストローブとユイエの映画 1963-2015)
著者等紹介
渋谷哲也[シブタニテツヤ]
ドイツ映画研究。東京国際大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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