出版社内容情報
共感と共犯の文化史アニメ・音楽・映画・小説などの大衆文化は、国家やエスニックグループの境界を溶かし、〈共感の共同体〉をつくり上げてきた。しかしときにナショナリズムと共犯関係を取り結ぶこともある。強い求心力の裏に複雑な様相をのぞかせる大衆文化に、日韓の論者がそれぞれの切り口で挑む。
まえがき──大衆文化とナショナリズムの深い関係=山田奨治
*
「日本大衆文化とナショナリズム」学際的研究の必要性=朴 順愛
[? 伝統文化/文学]
1 茶の湯文化の政治性──あるいは茶の湯文化をポピュラー文化で扱うことの政治性=谷川建司
2 宮城道雄の庶民的ナショナリズム=申 昌浩
3 半井桃水『胡砂吹く風』と「朝鮮」──大衆性の行方=全 美星
[? 表象/アニメ]
4 東京オリンピックプレ・イベントとしての赤と白の色彩──エンブレムとブレザーが喚起したナショナリズム=竹内幸絵
5 「文化圏」としての『ガールズ&パンツァー』──サブカルチャーをめぐる産官民の「ナショナル」な野合=須藤遙子
[? 外来文化/在日文化]
6 「韓流ブーム」から「嫌韓ムード」へ──対韓ナショナリズムの一側面=市川孝一
7 一九五〇年代におけるソビエト文化受容──文化運動と日本的なものとの結びつきを中心に=吉田則昭
8 「在日」文化とナショナリズム=尹 健次
[? スポーツ]
9 日本のスポーツナショナリズム──プロレスラー力道山を中心に=朴 順愛
10 戦後日本の人気スポーツとナショナリズム=寺沢正晴
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あとがき=谷川建司
朴 順愛[]
谷川 建司[タニカワ タケシ]
山田 奨治[ヤマダ ショウジ]
内容説明
国家やエスニックグループの境界を溶かし、“共感の共同体”をつくり上げる大衆文化は、ときにナショナリズムと共犯関係を取り結ぶ。強い求心力の裏に複雑な様相をのぞかせる大衆文化に、日韓の論者がそれぞれの切り口で挑む。
目次
1 伝統文化/文学(茶の湯文化の政治性―あるいは茶の湯文化をポピュラー文化で扱うことの政治性;宮城道雄の庶民的ナショナリズム;半井桃水『胡砂吹く風』と「朝鮮」―大衆性の行方)
2 表象/アニメ(東京オリンピックプレ・イベントとしての赤と白の色彩―エンブレムとブレザーが喚起したナショナリズム;「文化圏」としての『ガールズ&パンツァー』―サブカルチャーをめぐる産官民の「ナショナル」な野合)
3 外来文化/在日文化(「韓流ブーム」から「嫌韓ムード」へ―対韓ナショナリズムの一側面;一九五〇年におけるソビエト文化受容―文化運動と日本的なものとの結びつきを中心に;「在日」文化とナショナリズム)
4 スポーツ(日本のスポーツナショナリズム―プロレスラー力道山を中心に;戦後日本の人気スポーツとナショナリズム)
著者等紹介
朴順愛[パクスンエ]
(韓国)湖南大学校教授。社会学
谷川建司[タニカワタケシ]
早稲田大学政治経済学術院客員教授、国際日本文化研究センター客員教授。映画史、大衆文化研究
山田奨治[ヤマダショウジ]
国際日本文化研究センター教授、総合研究大学院大学教授。情報学、文化交流史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Toska
tnk