内容説明
文化は常に政治的である。映画やアニメなどのコンテンツ輸出から、観光や建築まで、外貨獲得の手段ともなるクリエイティヴ産業。台湾、香港、中国、日本などの相互関係に目を向けながら、クリエイティヴ産業に内在する政治性を読みとく。
目次
1 観光(文化クリエイティヴ産業と新公共ガバナンス制度―宜蘭観光ファクトリーの経験;キッチュ、“山寨”、醜さ―現代中国の都市における建築ユートピアの創造;中国の文化政策における戦争記憶と記録について―南京大虐殺記念館を中心に)
2 出版(近現代日本の大衆社会化と活字メディアの読者参加企画―一九五〇年代『週刊朝日』の「表紙コンクール」「文化講演会」を中心に;出版された植民地主義―『香港年鑑』を事例として;幻の慰問雑誌 その政治性、文化性―旧海軍省監修『戦線文庫』を中心にして)
3 放送(創造か規制か―台湾と韓国の放送業界の比較分析;テレビアニメーションの国産化と初期事業の形成―一九六〇年代日本のアニメーション制作会社とテレビ局を例に)
4 映画(自衛隊協力映画に反映されるリアル・ポリティクス―小泉政権二〇〇五年と安倍政権二〇一三年の作品から;中国における映画―国家による規制;日本の国家イメージについての「諸刃の剣」的インパクト―『新しき土』(一九三七年)から『My Japan』(一九四五年)へ)
著者等紹介
谷川建司[タニカワタケシ]
早稲田大学政治経済学術院客員教授、国際日本文化研究センター客員教授。映画史、大衆文化研究
須藤遙子[スドウノリコ]
日本学術振興会特別研究員、横浜市立大学客員准教授。文化政治学、メディア学
王向華[オウコウカ]
香港大学グローバル創意産業プログラム・プログラムディレクター。人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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