内容説明
いつの時代も人々は様々な願いを抱き宗教や占いなどにすがって祈念し願望を叶えようとしてきた。時にはネガティブな感情から呪術などを生み出してもきた。現代にも通じる「祈り」をめぐって古代の日本・中国・韓半島・ベトナムなどの東アジア世界で互いに影響しつつ形成してきた知と文化を探究する。
目次
古代東アジアの「祈り」の世界とは―序文にかえて
1 古代日本の祈りと文化(アマテラスをめぐる「祭祀」と「祈り」;“媒介者”としての卜部―国家の祈りにおける役割;陰陽道の祈り;古代文学と陰陽道概説―研究史・変遷・国風文化;『日本霊異記』の祈り;古代の祈雨儀礼;「怨霊」以前)
2 古代東アジアの祈りと文化(海・髪・東アジア、そして祈り;天への祈り―中国古代における天信仰の理念と実際;中国古代の占いと祈り;韓半島出土「龍王」木簡にみる新羅人の祈り;ベトナムにおける安南都護高駢の妖術―その幻像と真相について)
著者等紹介
水口幹記[ミズグチモトキ]
藤女子大学文学部准教授。東アジア文化史・日本古代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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