内容説明
奄美・沖縄の農民が血と涙で産み出してきた世界商品「砂糖」。コメと同様に幕藩政治を支え、日本近代化にも一役買ったその知られざる貢献を、最下層の農民の視点から描きだす。
目次
1 東アジアへの熱風
2 砂糖政治史
3 百姓とレジスタンス
4 革命と薩摩
5 琉球の苦悶
6 血と帝国主義
著者等紹介
原井一郎[ハライイチロウ]
1949年(昭和24)、徳島県吉野川市生まれ。奄美復帰後の1954年、一家で奄美移住。元地元新聞記者、編集長。現在、フリーライター。電子雑誌『Lapiz』ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Masa03
0
ヒダリ。 以前読んだ砂糖の歴史のような感じかと思いきや、、、著者の主観満々でちとキモい。。。 確かに主題としては、そうならざるを得ないのは理解できる。何故なら前近代において砂糖を得るには大量の労働力を投入しなければならず、当然そこには搾取の構図が存在するから。 なので、奄美に住んでいるらしい著者が島民を代弁してかつての搾取階層への憤りを感じるのは理解できる。 が、それを一冊の本にまとめるのはチト違うんでないかい? まぁ、少なくともタイトルはもう少し考えて欲しかった。。。2016/01/31
マサトク
0
奄美在住の元新聞記者による、「砂糖史」を軸にした奄美・沖縄・台湾の近代史。新聞連載をまとめたものなので、長く一つのテーマについて語りつづけるというものではない。短くテンポ良く読みやすいが、内容の重複も散見されるし、時系列も(時折現代のニュースを交え、というところが新聞連載らしく)薩摩藩による奄美・琉球への侵攻から幕末・明治期までを揺れ動く。いうなれば植民地支配の歴史の切片集か。あまり(現地ですらあまり語られない)踏まえておくべき「歴史」か。語り口も相まって読みやすい本なので、読んでおきたい一冊。2020/06/10