内容説明
映画と文学がジャンルを横断し交流することで何が生み出されたのか。それぞれの表現の細部に視線を向けながら、両者の歴史的関係のなかで培われた表現の位相を考察する。
目次
1 交流する映画・演劇・文学の軌跡(『狂った一頁』の群像序説―新感覚派映画聯盟からの軌跡;白糸、甦る。;映画『大菩薩峠』と中里介山―映画化をめぐる横断・交渉・痕跡)
2 戦争を刻印するフィルムとテクスト(デコちゃん教育―『綴方教室』と事変下の恐るべき女児たち;坂口安吾・未遂の国策映画『黄河』;大映社長・菊池寛の戦中・戦後)
3 高度経済成長下の映画と文芸(明日は青空―佐々木邦・源氏鶏太のユーモア文学と映画;長谷川伸と股旅映画―映画を見ることと暮らしの倫理性をめぐって;二つの『秋日和』―小津安二郎と里見〓(とん))
4 スタジオシステムと文壇から遠く離れて(寺山修司、虚構の葬列―映画『田園に死す』の“私”をめぐって;中上健次と『火まつり』―映像化されないシナリオの余白)
著者等紹介
十重田裕一[トエダヒロカズ]
早稲田大学文学学術院教授。専攻、日本近現代文学・映像文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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