内容説明
前著『寺社縁起の文化学』で提起した「縁起学」の視点を引き継ぎ、聖と俗が渾然一体となった縁起の様相をより広汎にさぐる。開帳・巡拝・参詣などの場における略縁起のありようを考察し、絵巻や曼荼羅などの図像、のぞきからくりや浄瑠璃などの芸能に潜む「縁起的なるもの」を見定める。
目次
1 略縁起のかたち(一枚刷り略縁起の形成;略縁起の二形態 ほか)
2 開帳・巡拝・参詣と略縁起(創生される「名木」―「鴬宿梅」伝承の中世的変容;大津絵考―戯画から護符まで ほか)
3 図像・彫像と縁起(『道成寺縁起絵巻』の再生―寺社縁起の在地化;勧化本と絵解き―幡随意上人伝の図像化をめぐって ほか)
4 縁起としての芸能(のぞきからくり;祭文―男女和合呪術を中心に ほか)
著者等紹介
堤邦彦[ツツミクニヒコ]
1953年生。京都精華大学人文学部教授。近世国文学、説話研究
徳田和夫[トクダカズオ]
1948年生。学習院女子大学教授。中世日本文学、お伽草子絵巻、民間説話学、比較文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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