内容説明
藤村・天外・泡鳴・鴎外・荷風など有名作家をはじめとして、明治から昭和初期にかけての著作者たちは、版元とどのような契約を交わし、どれほどの報酬を得ていたのか。出版契約書や印税領収書、作家の日記などを駆使し、著作者たちの経済的営為に生々しくせまる。
目次
1 権利をめぐる著者と出版者(『西国立志編』をめぐる出版事情―同人社版と奎章閣版;「版権条例」「版権法」における雑誌の権利;「同盟医書販売組合」の設立と医学書の出版;書物としての『一年有半』『続一年有半』)
2 作家の出版契約(著者と出版者とのデリケート・バランス;小杉天外の著書出版契約;明治後期地方新聞における小説再掲載の実態―山田美妙を中心に;岩野泡鳴日記にみる著書の出版 ほか)
著者等紹介
浅岡邦雄[アサオカクニオ]
1947年、東京生まれ。立教大学文学部卒業。現在、中京大学文学部言語表現学科准教授。近代出版史専攻。日本出版学会理事、日本マス・コミュニケーション学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rbyawa
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j064、前半が仁義なさすぎのパクり合戦(著作権が登録しないと存在しない)、後半が俳句の本が「千部単位」、それなりに名前が知られ単独で小さな出版社と契約するような永井荷風の小説が「百部単位」で増刷されるという圧倒的な規模の小ささについて…俳句のほうが裾野広いのね…。後半は資料が個人の日記などがその資料の主の詳細なども語られるのでちょっと独特の雰囲気もあるかも、岩野泡鳴が大正時代の後半で急に収入が増加したことが書いてあり、自信たっぷりに芥川龍之介に絡んだ話を思い出してああ、あれ…となったり生資料に近いかも。2019/06/12
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