目次
中世宗教史研究の達成・課題と本書の構成
第1部 神威超克の実態と正当化の論理(中世における寺社焼き討ちの実態と神威超克の論理;寺院中核焼き討ち考;寺社焼き討ち正当化の方便の思想史的考察;墓の聖性とその破壊・冒〓)
第2部 神仏と中世人の角逐(参籠祈願の場における神仏恫喝について;戦国時代における神仏唾棄について;織田信長の信心・不信心の様相―中世宗教史のなかの信長;信仰秘匿の実態とその思想的背景―中世~近世初期を対象に)
まとめと課題・展望
著者等紹介
稙田誠[ワサダマコト]
1980年、大分県生まれ。2003年、別府大学文学部史学科(現、史学・文化財学科)卒業。2018年より、佐藤義美記念館勤務(学芸員)。専攻は中世宗教史・思想史。とりわけ神仏と中世人の関係性や心性の解明に力を入れている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アメヲトコ
6
21年4月刊。宗教の時代であった中世において、寺社を焼いたり墓や仏像を破壊するような行為がなぜ頻繁に見られたのか。単純な世俗化論で説明するのではなく、宗教的後ろめたさを乗り越えようとする中世人の論理に分け入った考察を面白く読みました。2021/07/27
総兵衛
0
「神威超克の論理」をはじめ、中世を生きた人々が神仏と「対峙する時」の心性に着目した著作です。中世を二分した上で、後半に含まれる戦国時代でも神威があり、超克する側の態度にも色々な場合があったことが分かります。そして、信心と「中世的合理」が複雑に絡む様は、現代にも通じるところがあるのではないかと思いました。2021/08/31
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