内容説明
夕暮れの街かど―ふと曲がった先に揺れる「ゆ」ののれん。薪を焚く香りがほのかに漂い、風呂道具を抱えた人たちが三々五々やってくる…。そんな懐かしの風呂屋が、いま猛烈な勢いで日本中から消えている。江戸時代からの伝統を受け継ぎ、関西各地に現存する貴重なレトロ銭湯で、今宵ひとっぷろとまいりましょう。今ならまだ間に合う!昔ながらの風呂屋47選。
目次
第1章 お風呂つき登録有形文化財
第2章 こんなに違う!関西のレトロ銭湯
第3章 大阪の銭湯
第4章 京都・滋賀の銭湯
第5章 兵庫の銭湯
第6章 奈良・和歌山・三重の銭湯
第7章 人はなぜ銭湯へ行くのか
著者等紹介
松本康治[マツモトコウジ]
1962年、大阪生まれ。出版社勤務を経て、1987年に医療系出版社「さいろ社」設立。「関西の激渋銭湯」「神戸の銭湯」「激渋食堂メモ」などのサイトを主宰するほか、銭湯ファンの仲間たちと「ふろいこか~プロジェクト」を立ち上げ、銭湯を勝手に応援している。なかでも、まちあるきと銭湯体験を合体させたミニツアー「関西てくてく銭湯」が人気(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹城 俊之介
62
■表紙が濃い濃い♪ディープかつ激渋な香りが濃密に漂うレトロ銭湯の世界。古さと懐かしさ、生活感と美しさが渾然一体に入り混じった銭湯写真の数々は圧巻です。 ■第1章:「登録有形文化財」に指定された3銭湯(一乃湯/源ヶ橋温泉/船岡温泉)。建物の造形が素人目にも美しい。いつの日か伊賀の里にある一乃湯さんを訪ねてみたい。 ■2章以降:関西各地の銭湯。滲み出る生活臭が良い。仕事終えたおっさんが疲れを癒やすデカい風呂。巨大な壁面のペンキ絵、タイルの絵、女神像…非日常と日常が交差する癒やしの空間。「そうだ銭湯に行こう♪」2024/09/23
たかやん
22
スーパー銭湯よりもレトロ銭湯で飲むコーヒー牛乳の方がなんとなく美味しい気がする。レトロ銭湯と一口に言っても、大阪と東京はもちろん関西の中でも暖簾の長さや脱衣所が微妙に違ってるのは面白いし、船岡温泉以外はどこも行ったことないのでいずれ行ってみたい!「入浴=ニューヨーク」で自由の女神を飾る、いかにも大阪的ユーモア…大好物です(笑)2017/09/08
Akihiro Nishio
17
両祖父母が大阪市内在住で、帰省すると銭湯に行った幼き頃を思い出す。子供の頃は大きく感じた浴槽だが、写真で見ると意外と小さいことに気づく。取り上げられた銭湯はいずれもタイル画が美しく一見の価値あり。なぜこんなに美しいものを作ってしまうのか。しかし、スーパー銭湯と違って、ヤクザと老人ばかりだしなぁと思うと行きたいとまでは思えなかった。たまに行くだけなので温泉でいいでしょう。2018/04/22
マー兄
10
異次元系のレトロな雰囲気でした。銭湯の壁画が、みんな素敵です。僕も描いてみたいと思いました。入らなくても、見ているだけで、気持ち良くなってきます。レトロなものは、シンプルで、とても美しいと感じました。ありがとうございました。2025/05/18
ソラーレ
10
銭湯の魅力を再発見した。 遠くの温泉に出かけることも楽しい。しかし、近くの銭湯にいって居酒屋で一杯やって帰るという方法も楽しそう。低料金で気軽に利用できる銭湯。有難いなぁ。●本書の楽しいところ。東京と関西の銭湯の違いを説明している。銭湯とは何かと深く追求している。京都大阪ではまだまだ銭湯が多いことを知った。京都では歴史的のオーラが湯気となって包み込んでいるところがあった。一度は行ってみたい。2022/09/18