内容説明
室町幕府将軍足利氏の一門として東海地方に重きをなし、守護大名から戦国大名へと発展していく過程を明快な文章で辿る。初代範国から十代氏真まで、300年に及ぶ今川一族興亡の歴史。
目次
序章 今川氏の原流
第1章 初代今川範国
第2章 二代今川範氏
第3章 三代今川泰範
第4章 四代今川範政
第5章 五代今川範忠
第6章 六代今川義忠
第7章 七代今川氏親
第8章 八代今川氏輝
第9章 九代今川義元
第10章 十代今川氏真
終章 その後の今川氏
著者等紹介
小和田哲男[オワダテツオ]
1944年、静岡市に生まれる。1972年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、静岡大学名誉教授。戦国時代史研究の第一人者で、NHK大河ドラマの時代考証を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
60
今日登った方ノ上城も出てきました。知ってる地名が出てくるのっていいですね。 関東武者とも絡んでいて、今川の歴史は複雑です。 小和田先生の新説も載ってます。氏真の逃走経路めぐりとかしてみたい2023/12/29
春風
18
初代今川範国〜十代今川氏真までの今川氏通史。概略として江戸時代に高家となった今川氏が、明治に断絶するまでも扱う。1983年『駿河 今川一族』を選書として再刊したもの。一般書として、歴代今川氏の実績を扱うものは類を見ないので貴重な一冊である。本書では(一)検地の有無(二)戦国家法の有無 の二点により、六代義忠までを守護大名、七代氏親以降を戦国大名と明確に位置付けている。室町期に鎌倉公方と京の朝廷との間を取り持つ重要なポストを歴任した今川氏。通史で見ると、日本中世史の重要イベントには常に今川の影がある。2020/09/23
BIN
5
初代範国~十代氏真までの通史。「駿河今川一族」の再刊(一部訂正)されたものとのこと(持ってるけどまだ読んでなかった模様)。5代範忠のときに永享の乱の功により惣領家のみ今川を名乗り、他(了俊系とか)は苗字を変更したというのは興味深かった。今川了俊については小和田さんが完璧に近いという川添さんの本を読ませてもらおう。今川家は桶狭間でそんなに多くの有能な人物が死んだのだろうか。記憶にないのは義元のインパクトがでかすぎるためか。2023/06/27
オルレアンの聖たぬき
2
今川義元公を知りたければ、初代から1人ずつ見ていくべき。というよりも一人一人の当主の業績から、義元が見えてくる。今川家についてもっと知りたくなりました。2022/06/20
さとまる
1
範国から氏真まで10代の今川氏当主の事績を概観できる本。どうしても一人一人の掘り下げは浅くなってしまうが、自分のような前提知識の無い初学者にはかえってわかりやすかった。ただ、書かれたのが30年以上前になるので最新の研究では否定されている部分もアリ、それを確認しながら読み進めるのもまた楽しい。2019/11/02