内容説明
筑後川の合戦や大宰府制圧など、南朝の余光を担い戦った名将の生涯!将軍懐良親王を奉じて九州各地を転戦、征西府を樹立するなどの活躍で楠木正成・北畠顕家と並び南北朝史に花を添えた希代の名将として名高い。数少ない原史料からその戦歴や九州各地の軌跡を明らかにする。
目次
第1部 九州南朝の雄・菊池一族(菊池氏のおこり;菊池武時;菊池武重)
第2部 武光と懐良親王の奮戦(豊田十郎武光;足利直冬と観応の政変;一色範氏、九州を去る;大保原(筑後川)の戦い)
第3部 征西府の栄光と没落―武光の死(征西府の春;鎮西管領遁走曲;将星落つ)
著者等紹介
川添昭二[カワゾエショウジ]
1927年、佐賀県生まれ。1952年、九州大学文学部史学科卒業。現在、九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BIN
6
叛服常ない南北朝時代に一途に南朝で活躍し続けた名将菊池武光。一時は北九州を征し、大保原の戦いでは少弐軍六万騎に対し八千騎(実数ではなさげだが)で打ち破る。南朝の悪い所としてあまり所領を与えられず、武将をつなぎとめるのも難しく、勇将が力を持てないから負けているのが残念。公家側にしては懐良親王はできた男だったようですが。九州の南北朝史を知る上で良作。2017/11/28
かずさん
1
戦国武将として大成しなかったのが、残念…。2016/04/10
マカロン
0
菊池氏を中心とした九州の南北朝時代がよくわかる一冊。2015/01/24
吃逆堂
0
一次史料に基づいた内容はもとより、軽妙軽快な文章が、何とも言えず面白い。熟練の一冊を感じさせる快著。2013/10/01