内容説明
伊勢宗瑞(北条早雲)による伊豆乱入が戦国の幕開けといわれ、小田原合戦で秀吉が天下一統を完成する。北条氏五代の歴史は、まさに戦国時代そのものであった。
目次
第1章 伊勢宗瑞(北条早雲)(伊勢宗瑞の登場から伊豆乱入まで;小田原城と相模国西郡への進出 ほか)
第2章 北条氏綱(相模国主化と武蔵への進出;関東管領職に補任される)
第3章 北条氏康(両上杉氏などの旧勢力を打倒する;上杉謙信・武田信玄との抗争)
第4章 北条氏政(北条氏権力の変質;織田政権への接触 ほか)
第5章 北条氏直(羽柴政権との交渉;小田原合戦 ほか)
著者等紹介
黒田基樹[クロダモトキ]
1965年生まれ。早稲田大学教育学部卒。駒沢大学大学院博士後期課程満期退学。博士(日本史学、駒沢大学)。現在、駿河台大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ryuji
7
★★★★☆わずか250ページ程度の本ながら、比較的詳しく小田原北条5代について書かれている。早雲から氏直までの5人の当主それぞれバランスよく書かれているし、小田原征伐後のその後の北条氏と家臣団がどうなったか書かれてあったのも良い。個人的な見解で言えば、氏綱・氏康の2人(特に氏綱)が小田原北条の基礎を作ったのかなと思う。またこの2人の時代が一番良かったのかもしれない。氏政は決して暗愚とは思わないが、北条氏自体が大きくなりすぎたのと、組織が硬直してきたこと、さらに時代がとても難しい時だったのが不幸だった。2015/03/19
宣和堂
4
真田丸考証の先生の戦国北条氏の本。北条氏が山内上杉氏との対抗上、氏康は外孫を古河公方につけて保護下に置き関東管領となっていたとか、山内上杉氏の名跡を継いだ上杉謙信とは互いに長尾、伊勢と旧称で呼びあったとか、甲相駿三国同盟が信玄の駿河侵攻で破棄された後に今川氏真を保護して一時的に氏直が今川氏名跡を継承したとか、相越同盟締結の際に謙信の関東管領職を認め山内上杉氏領国である上野の領有を認め、氏政末弟の三郎を謙信の養子景虎としたとか、御館の乱以降景虎敗死を理由に上野の領有を主張したとか情報多数。2016/07/05
長重
3
[図書館]戦国大名の中でも好きな方と言える後北条氏五代の通史。早雲、氏綱辺りは知らない話が一杯あって勉強になった。氏康以降は知っている話がチラホラあったので読んでいて面白かった。特に氏政の兄弟、氏照、氏邦、氏規の話はとても興味深い話だった。ただ自分が詳しく無いせいだろうが年号で何年って書かれてもピンとこず、時間軸が良く理解できなかったのは残念。2014/11/21
及川まゆみ
3
図書館本。……うーん、買おうかなぁ、欲しいなぁ~。検討。2012/06/01
オルレアンの聖たぬき
2
通して北条氏5代を初めて読んでみて思う。著者の調査の念入りさと綿密さ。参考文献がメジャーどころだけでなく地方の国衆まで網羅されていることに驚いた。俄然関東の歴史に興味が湧いた一冊です。2021/07/04