内容説明
薪を背負って本を読む二宮金次郎像のイメージは、小説家・幸田露伴が書いた『二宮尊徳翁』(明治二四年)から始まったといわれる。日本全国に金次郎ブームを巻き起こしたこの本を初めて現代語訳。自助努力について述べた貴重な随筆群も収録。
目次
第1章 二宮尊徳(苦闘苦節の少年時代;野州桜町を再興する;野洲烏山を再興する;強欲な富豪を改心させる ほか)
第2章 自助努力で道を切り開け(苦しいときは楽地を見つけよ;苦境から逃げるな;障害があっても努力し続けよ;正直者になれ ほか)
著者等紹介
幸田露伴[コウダロハン]
1867~1947年。明治期の小説家、随筆家、考証家、俳人。江戸に生まれる。幼少時より和漢の書に親しみ、電信修技学校卒業後、電信技手として北海道に赴任するが、文学への思いがやみがたく帰京。1889年に『露団々』で文壇デビュー、『風流仏』『五重塔』などで作家としての地位を確立。理想主義文学の担い手として、写実主義の尾崎紅葉とともに「紅露時代」と呼ばれる時代を画した。1937年、第1回文化勲章を受章。後年、史伝、評釈、随筆においても新境地を開く
加賀義[カガタダシ]
1968年生まれ。長崎大学教育学部卒。長崎県の高校の国語教師。エッセイ「景山民夫の預言~作家たちが透視した日本の未来~」が「幸福の科学ユートピア文学賞2007」にて入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とらじゃ
9
心が洗われた~(°∀°)たまにこういう本を読まないと、ついつい安易な方へ流れてしまう。人はどんな環境でも、幸福になることが出来る。運命とは、努力の結果でしかないという真理が、この本にも書いてある。何度も読み返したい1冊。2016/12/22
アムリオ
0
易きに流れやすい自分には戒めとなった。 子供にも薦めてあげたい良書。2023/04/07
パングル
0
20161215初版 二宮尊徳を学びたくて手に取ったがとてつもなく分かりやすく良かった!!幸田露伴流石!! 未来は、まだ建てられず、まだ設計されていない楼閣のようなものだ。だから諸君の未来は諸君のお手製次第、希望次第で、どのようにもなる。 お手製の未来のヒント ①苦しいときは楽地を見つけよ ②苦境から逃げるな ③障害があっても努力し続けよ ④正直者になれ ⑤幸福を招く秘訣(謙虚の工夫) ⑥幸福を招き、不幸を避ける心を活用せよ(神の定法) 2021/05/22