内容説明
アメリカのゆとり教育を打破した「ゼロトレ」の権威によるゆがんだ日本教育界への“最後通告”。「進歩的な教育」が子供をダメにする。
目次
第1章 教育の“ウソ”を暴く(迷走する日本の教育;アメリカの教育の失敗と建て直し ほか)
第2章 学校を変えるのは現場の教師(規律の低下でいじめが起こる;“優しさ”が生徒をダメにする ほか)
第3章 いじめの克服―世界の研究から(善良な生徒がいじめられてはならない;いじめを行う加害生徒の特徴)
第4章 アメリカのいじめ防止教育(いじめを回避するための具体策;外部の人々の協力 ほか)
第5章 道徳教育なき国家は崩壊する(日本の道徳教育は間違っている;自由と放縦の違い ほか)
あとがき 学校がいじめを克服するための一〇カ条
著者等紹介
加藤十八[カトウジュウハチ]
1927(昭和2)年、愛知県豊田市生まれ。中京女子大学名誉教授、皇学館大学講師。名古屋大学岡崎高等師範学校物理科卒業後、同大学教育学部付属中・高等学校教諭、同教育学部講師、愛知県内の公立高校教諭、教頭、校長などを歴任。1973年イーストウエストセンター留学、以降40年近くにわたってアメリカの小・中・高校500校以上を視察。アメリカが教育を再生した「ゼロトレランス」方式を初めて日本に紹介するとともに、日本の教育界にさまざまな提言を行い、大きな影響を与え続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彩灯尋
2
ゼロトレランス(寛容さ無し)とはアメリカで始まった規律重視の教育方式。生徒の行動に細かい罰則を決め、違反したら例外なく罰を与える。これは一見いじめ問題に対して絶対的な規則が出来上がるような気もするが、昼食を切る為のステーキナイフを持ち込んだだけで「武器の持ち込み」とされ逮捕されているケースがある。さらに遅刻したら罰を与えるという規則にした場合、人を助けた結果だとしても罰則対象になってしまうということ。日本で育てているのは道徳心であるが故に、今必要なのはゼロトレランスとは逆の方針なのではないのかと思った。2015/07/17