出版社内容情報
わたくしは、日本橋(東京都中央区)にございます、版元『耕書堂』の主、蔦屋重三郎でございます。え? 版元とはなにか? わたくしどもは、本をつくって売るのでございます。商売はおかげさまで大繁盛。ただいまの一番人気(ベストヒット)はなんといっても写楽の浮世絵、なんでございますが……。その写楽で、ひとつ、大きな問題をかかえているのでございます。ここはひとつ、コネクションをフル活用で、スターな先生たちに助けてもらいましょう。え? 写楽ってだれ? そう、問題は、そこなんでございますよ。くわしくは、この本のなかで、ゆっくりお話しいたします。ささ、どうぞお手にとって(お買い上げ)くださいまし。
内容説明
舞台は江戸(東京)。横浜ではありませんし、流れ星も関係ありません。わたくしは版元『耕書堂』の主、蔦屋重三郎と申します。え?版元とはなにか?わたくしどもは、本をつくって売るのでございます。商売はおかげさまで大繁盛。ただいまの一番人気(ベストヒット)はなんといっても写楽の浮世絵、なんでございますが…
目次
大首絵(ブロマイド)で商売
こもりびと写楽
絵描きを集めろ
写楽工房(チーム写楽)はじまる
相撲絵誕生の事情
若者よ、言うのはタダだ
著者等紹介
楠木誠一郎[クスノキセイイチロウ]
作家。福岡県生まれ。大学卒業後、歴史雑誌の編集者をへて作家に
平沢下戸[ヒラサワゲコ]
イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽけっとももんが
8
図書館新着本。大河を控え、予習しようかと。ただ、わたしには全く合わなかった。児童書だからこどもたちがおもしろがるように例えば「履物商」が「シューズショップ」とルビが打たれているのだけれども、それどうなのかなぁ。写楽工房(チーム写楽)ができる過程もよくわからないし、豪華メンバーなのはわかるけれども。いや、おばちゃんが勝手に児童書読んでわーわー言ってるだけです。2024/12/07
むら松
8
来年の大河が始まる前に読んでみた。牧野健太郎「浮世絵の解剖図鑑」を読んだあとだったので、浮世絵の工程語りが面白かった。登場人物がやたら豪華だが、みんな若い頃だから、なかなかキャラクターをつかめなかった(北斎はものすごくお爺さんなイメージが抜けなくて…)。巻末まで「絵師」や「履物商」の言葉にカタカナのルビや説明が付いていたのは、若年層が最後まで読めるように配慮しているのかな。こもりびとの写楽に豪華メンバーが自らの夢を語りかける場面は壮観。語り手にほぼ専念していた蔦屋重三郎のことをもっと知りたくなった。2024/11/29
栗羊羹
7
イラストの蔦重・曲亭馬琴・山東京伝・十返舎一九・北斎・歌麿…みんなイケメン💖です。写楽だけは後ろ姿。大首絵(ブロマイド)で一発当て、相撲絵誕生の事情も。『写楽は誰だ!?』→面白かった。江戸文化を駆け抜けた名プロデューサー…もっともっと長生きしてほしかった。2025/03/06
biba
7
歴史を学ぼうと思ったら、筆者の想像が散りばめられたお話でした。でも面白いストーリーで、もしもそうだったら面白いなあと思いました。当時の言葉や背景など解説してくれているところもあり、勉強になりました。2025/03/02
azuno
5
児童書も大河ドラマとかにらみながら企画されるんですね。子供にも分かりやすい様な例え、解説。読み飛ばしてもいい予備知識を色囲みと親切設計だがちょっとそれが興をそいでいる面もある。初読みの作者でした。2024/12/14