内容説明
母の死と離婚、愛する人との別離から、喪失感にさいなまれるシェリル。失意の彼女が自分自身を取り戻すために選んだのは、無謀にも1600キロにもおよぶ山道と砂漠をたった一人で歩くことだった…
著者等紹介
ストレイド,シェリル[ストレイド,シェリル] [Strayed,Cheryl]
1968年生まれ。作家。2006年のデビュー作『TORCH』が好評を博す。『わたしに会うまでの1600キロ(原題WILD)』は、全米ベストセラー1位となり、数多くの文学賞を受賞。世界30か国以上で刊行されている。また、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』や『ヴォーグ』などの雑誌に数多くのエッセイを発表している。オレゴン州ポーランド在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いたろう
45
映画を観て、気になって読んだ原作本。灼熱の荒野と思えば酷寒の雪原、高山越え、危険な動物。人生再出発のため、すべてを捨ててパシフィック・クレスト・トレイルの1600キロを踏破したシェリル・ストレイドの自叙伝。自分探しの旅というにはあまりに過酷な世界。亡き母親への思い、離婚した元夫への思い。浮気を繰り返し、ドラッグに溺れた過去の汚点を取り繕うことなくさらけ出して、トレイル=人生と向き合う。映画の中で流れていた訳でもないのに、頭の中で、ずっとレイチェル・プラッテンの「ファイト・ソング」が流れていた。2015/11/12
アクビちゃん@新潮部😻
36
【図書館】母親の死をきっかけに、男性に狂い薬に溺れていく著者の自伝的なPCTの旅行記です。立ち直る為に全てを捨てて歩き出す勇気は素晴らしいと思います。が、22歳という歳で孤児になった、義父が変わった、兄弟バラバラと嘆いてますが甘くないですか!?キャンプ場にてお金を請求され、この旅で初めて優しくない人達に出会ったとか。。。キャンプ場でテントを張れば当たり前でしょう!?そして、何かあれば男性を求める心の甘さ。辛口コメントになってしまいましたが、主人公が好きになれなかっただけで、物語は面白いと思います。2016/01/10
みーなんきー
30
1週間くらいかけて読破。こういう実話で、しかも頑張って生きてる人の話は自分好みです。ただ読んでる間、主人公に同化して苦しい人生(生活?)を生きてしまうので、身の回りが見えなくなり、また、苦行した感で、読書後にどっと疲れてしまいます。実際の自分の身体は何もせずただじっとしてるだけなんですけどね。今は私も主人公のシェリルとPCTを歩ききった達成感と爽快感で心が満たされています。一人登山に行きたい⛰2018/11/05
くさてる
17
登山道やハイキング道、砂漠のなかをつなぎあわせた自然歩道をロングトレイルと呼ぶ。様々な人生の問題を抱えていた著者は、ふとしたきっかけでそのロングトレイルをたった一人で1600キロ歩くハイクに挑戦することにした。この本はその旅の道筋での著者の体験や考えたことを綴ったノンフィクション。全く知らない分野なだけに体験そのものは興味深く、面白く読めたけれど、要するに、ワイルドな自分探しの本でもあるので、著者の人となりに好感が持てるかどうかで受け止め方が違う内容にもなるような気がした。2015/09/05
R
13
パシフィッククレストトレイルという、超長距離トレイルランに挑戦した女性のお話でした。ドキュメンタリでもあり、自伝でもあり、冒険劇でもあった、非常に面白い小説でした。とんでもない道のりを一人で、凄まじい荷物とともに歩み、その途中で様々な経験をし、成長とは違う変化が見てとれてよかった。宿場町で救援物資に出会う喜びが凄く伝わってきて、話としては同じことの繰り返しのようなのに、目が離せないようで面白く読めました。物語としても凄く楽しめました。2015/12/12
-
- 和書
- 京都手帖 〈2025〉