出版社内容情報
水戸藩を脱藩。剣客ながら、江戸で料理侍として身をたてる平八郎。秘伝の水戸御留流の庖丁術とは!? 美食に群がるハゲタカども裁く!
内容説明
水戸藩の末席家老の家系に生まれた佐々木平八郎は、父の失脚もあり脱藩。剣客といわれた祖父譲りの腕前をもちながら料理の道にのめりこみ、江戸で料理侍として身をたてる。天性の技に加え、水戸藩に伝わる御留流と呼ばれる秘伝の庖丁術を極めたいと邁進しながら…。そんな平八郎に、ある武家屋敷から「舌の肥えた姫さまを満足させる料理を」と声がかかる。美肌を作る料理ばかり所望する姫さま。食に宿る魔物が平八郎に襲いかかる。書き下ろし時代小説。
著者等紹介
池端洋介[イケハタヨウスケ]
1957年、東京都に生まれる。出版社勤務を経て、執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
83
面白かったです。腕利きの剣客でありながら、料理の道へと精進する平八郎のキャラがいいですね。こんな料理をと注文されてそれに挑む。まさに料理との戦いです。でも江戸時代に肉料理はないなと思わされますけれども。2017/08/12
ゆっくりさん
5
ずっと気になっていたシリーズです。本巻は料理あるあるで描写は少なめですが、これからの活躍するであろうレギュラー陣については丁寧に書かれていました。書き方も私的には読みやすかったです。登場料理は鶏ガラ出汁の海老と鶏団子鍋、薄切り牛肉の野菜炒め、東坡肉、霜降り牛肉刺し、山鯨の甘露煮、鶏肉の山椒焼、豚の脂のにこごり等々、高級料理です。手間暇かかっているので美味しいに違いありませんが現代でもお高いと思います。鬼畜な金持ちが食べていると思うと腹立たしい限りですが、平八郎さんたちの成敗がスッキリさせてくれます。2019/10/21
かおる
5
話は王道な感じなんですがでてくる料理が肉もの中華がっつり系でいまいち食指が刺激されなかったのが残念2012/10/26
ひかつば@呑ん読会堪能中
5
水戸光圀が料理の道で天下を取れと言い残し門外不出の料理、御留流を修行した家老の三男が脱藩し江戸で渡りの料理人となるが、この若さま平八郎は腕も立つ。御留流は門外不出ゆえ脱藩したものは殺されるのだが、どうやら平八郎は、江戸において徳川家を守るため、肉を好んで食べる魔物たちの退治役をさせられることになったようだ。料理の話がふんだんに出てくるので次巻が楽しみだ。2012/07/14
なお
4
導入部って感じ。平八郎のとぼけた感じがいい。2016/08/25