感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koochann
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煉獄、死者と生者の交流、贖宥の否定はルター思想からすると当然、そして万人祭司主義も不可欠な関係として、どのように形作られていったかが詳細に証明されていくようで、読んでいて痛快だった。今年はウイッテンベルクの95か条から500周年という記念すべき年であり、何度でも読み返したい本だと思った。ルターの伝統主義とシュペーナーの敬虔主義の流れから、国教会の内部での「敬虔な集い」の発足経緯が非常に分る。また近世ドイツ聖職者ホッホシュテッター家の系譜の分析は実に詳細で驚き。系譜の中の個人の人生を考えてしまう。2017/01/25