内容説明
277の深呼吸の場所、277の短歌。
目次
春のあこがれ
抱擁と副葬品
電動パンダ
人間ですよ!
色とりどりのほっぺ
茶柱礼賛
スニーカーを売ったお金
ユニコーン落下
白目
春、前文
クジラ爆発
新しい友だち
腐乱文体
サマー、ゴリラ、永久歯
はしゃぐだれもが
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冬・倫理ん
あ行
流動遊戯
パンケーキとして生きる
著者等紹介
谷川電話[タニカワデンワ]
1986年、愛知県生まれ。2014年、第60回角川短歌賞を受賞。2017年、第一歌集『恋人不死身説』(書肆侃侃房)を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはぎ
11
Twitterで見かけて興味を持ったので手に取った。思いもよらない方角から思いもよらない言葉やその組み合わせがひゅんひゅん飛んでくるみたいな感覚がして、逐一はっとさせられながら読んだ。「暗ければ暗いほどいい遊園地 朝まで即興詩人でいよう?」「銀色のコーヒーミルに抱擁を映そうとして踏んだクッキー」「出来心で花瓶にさした一本のねぎと居留守の時間を過ごす」2022/12/23
qoop
6
七五調の定型を少しずらした、あるいは定型を保っていても何故か違和感を覚える歌。なるほどと思いつつどこか納まりのわるさも感じる歌。そうしたはみ出した感覚が刺さる。正しさと歪さの双方を備えたものの魅力とでも云おうか。/髪型を変えた土曜日、髪型がプールでは無意味な日曜日/国かいの生ちゅう継がぐにゃぐにゃでこわいあいしていんふるえんざ/アナコンダ柄の腕輪をつけたまま面接を受けたのいいと思う/なんらかの骨が賃貸住宅の共用部分に数日あった/おにぎりの内臓である野沢菜を呪詛呪詛と噛むファスビンダー忌2022/10/02
Moeko Matsuda
5
【あくまでメモ】個人的には、第一歌集の方が好き。だけれど、じっと見つめた世界の中に、ふと紛れ込んでいる矛盾や不条理みたいなものに気付かされる、ちょっと不気味で面白い一冊。時々、あまりにも鋭くて、胸が詰まる様な歌があって、油断ならんなって思いました。2022/08/03
うる
2
Twitterで見かけて、気になり読了。 熱を帯びた短歌って魅力的なんだなと感じた。2022/12/21
トマス
2
第一歌集は狂気じみた偏愛が激しかったが、本作は少し引いたところから人との関わり方を問い直している。人と繋がるときのルールや反則を短歌にしたときに生まれる不思議な違和感が心に残る。読んで、迷子になって、深呼吸して広場を見渡すと世界の見え方が変わっている。2022/07/17
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