内容説明
第三回笹井宏之賞、染野太朗賞、受賞。
目次
大きな窓のある部屋に
四辺系
逆光
白い砂丘
常磐道
風吹く午後
伊勢湾
夏の辞令
立てかけてある
林試の森
長崎
異郷
多摩川
もっとも青い
草の匂いが
地上
灯す
思い出の色
著者等紹介
嶋稟太郎[シマリンタロウ]
1988年宮城県石巻市生まれ。2014年短歌に触れる。「未来短歌会」入会。桜井登世子氏、大辻隆弘氏に師事。2017年未来年間賞(2016年度)受賞。2020年第3回笹井宏之賞個人賞染野太朗賞受賞(「羽と風鈴」50首)。2021年第64回短歌研究新人賞次席(「大きな窓のある部屋に」30首)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tenouji
14
この本の装丁のような短歌が、ちりばめられていて、とてもまばゆいです。2022/02/24
太田青磁
11
章の間(ま)に挟んだままのレシートの数日前の生活を読む・止めていた音楽をまた初めから長い時間が経ってから聴く・母宛ての手紙を君と分けて書く夏の初めの長い休みに・空洞がわれにもありや鉄塔は空の青さに貫かれたり・名古屋行き快速みえが来るまではあなたとあなたの父に手を振る・めずらしく早い梅雨明けこの朝は「様」から「さん」へ打ち直したり・透きとおる小さな筒に挿されおりテーブル二つ分の伝票・まはだかの木が投げ返す朝のかげ材木店は森閑として・自動車の赤いランプの連なりが橋の終わりでほどけ始める2022/02/04
Moeko Matsuda
6
【あくまでメモ】爽やかで瑞々しく美しい作品がたくさんあった。装丁も実に素晴らしく、手元に置いて何度も愛でたくなる一冊だ。2022/01/29
江藤 はるは
5
風の音が聞こえた。2022/01/21
すーぱーじゅげむ
4
オフィスの短歌、義父母の短歌が新鮮でした。そういうお堅めな関係のことも短歌にしていいんだ、という発見がありました。「いくつかの主語をわたしにして話す企画書にある近い未来を」2022/10/16