目次
1(砂の降る教室;四月;はるからなつ ほか)
2(放課後の蛙―アール・ヌーボー展;ふるさと;たしか、その夏 ほか)
3(A町商店街;(なべのふた泥棒に捧ぐ)
だぶだぶ ほか)
著者等紹介
石川美南[イシカワミナ]
神奈川県横浜市に生まれる。同人誌poolおよび「sai」の他、さまよえる歌人の会、エフーディの会、橋目侑季(写真・活版印刷)とのユニット・山羊の木などで活動中。2003年、第一歌集『砂の降る教室』刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あや
32
また長らくの積読を経て読み終わった歌集。石川美南さんは「架空線」が良かったので手に取る。本作は、私は短歌はオノマトペ多用懐疑派なので、ちょっとオノマトペが多いのが気になった。でも時々はっとする比喩があるのが良かった。 黄桃色のひかり当たれるピアノからうつかり生えてくる矢野顕子2024/02/23
碧緑(あおみどり)
19
大好きな歌集がまた増えた。石川さんが高校生から大学生の時に詠んだ短歌を納めた第一歌集。高校生がこんなに語彙力豊富だと、国語の先生はやりにくかっただろうなあ。そして石川さんの物語センス、素晴らしいなあ。「砂の降る教室」は府中に移転する前の東京外国語大学の旧校舎を描いた連作。同じく国立の外国語大学に通った私にはノスタルジーを掻き立てられる短歌が複数あった。そして最後の連作、書店主との触れ合いを「逆の時系列」で描いた「茨海書店店主と出会ふ」は傑作だ。これだけでも読む価値がある。最高。2023/10/14
双海(ふたみ)
14
著者は神奈川県横浜市生まれ。同人誌poolおよび「sai」の他、さまよえる歌人の会、エフーディの会、橋目侑季(写真・活版印刷)とのユニット・山羊の木などで活動中。第1回塚本邦雄賞(2020年)を受賞した著者の原点、23歳のときに発売された第一歌集『砂の降る教室』を17年ぶりに新装版として刊行。「想はれず想はずそばにゐる午後のやうに静かな鍵盤楽器」「触れられしところに触れてみる夕べ窓に昨日の海は木てゐる」2023/06/29
柚木あんづ🍉
10
くさくさする夜には、別世界に通づる扉を三十一音で開く。表題の『砂の降る教室』には不思議な現象が起こる大学という設定がある。【くすくすくすくすの木ゆれて青空を隠すくす楠の木ひとりきり(砂の降る教室P.16)】「くすくす」(擬音)の他にも「くす」が隠れていて、何かの呪文のような響きが楽しい。連作に小さな物語がある、好きな一冊だった。最近、短歌に触れていると、言葉の解像度を上げるには、感性と同じくらい知識が必要だと痛感。【桜桃の限りを尽くす恋人と連れ立ちて見に行く天の河(ロマネスクP.37)】もりもり学ぼう。2021/06/14
qoop
8
某書で見た〈隣の柿はよく客食ふと耳にしてぞろぞろと見にゆくなりみんな〉の、まさしく人を食った懐かしみがどんな並びで詠われているのか気になっていた、復刊が嬉しい一冊。みかん色にグレーが混ざったような表紙が歌の印象とよく合っている。/「怒った時カレーを頼むやうな奴」と評されてまたふくれてゐたり/満員の山手線に揺られつつ次の偽名を考へてをり/おじいちゃんの白い碁石を口中に含んでふいに恐ろしくなる/カーテンのレースは冷えて弟がはぷすぶるぐ、とくしゃみする秋/「二、三年寝てゐた方が良いでせう」春ゆるみゆく内科医の声2020/08/29




