• ポイントキャンペーン

なぜいま家族のストーリーが求められるのか―「公私混同」の時代

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784863853942
  • NDC分類 361.63
  • Cコード C0036

内容説明

結婚・出産の「ご報告」、パタハラ、洗濯男子、テレワーク、親バカ文化…。公私領域の再編に注目し、家族ブームの背景を読み解く。

目次

1 「私ごと」が国民的関心事に?(「公私混同」の意味が変わった;進次郎&クリステル婚が象徴する「私ごと」の劇場化;ソーシャルメディアの普及と「ご報告」ブーム;家族を語る行為を支えるもの;「家族が大切」という意識の高まり)
2 家族の語られ方が2010年代に変わった(家事とCMと男と女;ぼく作る人&洗う人―料理男子、洗濯男子の登場;パパブログにみる「親バカ」文化の隆盛;誰が「父」として語っているか;「ママだけど…」という役割規範への抵抗)
3 エンタメコンテンツとしての家族ストーリー(家族を問い直すメディア作品への社会的な注目;ハリウッド映画の新旧のヒーロー;「父」を語る欧米文化の輸入;「ご報告」に反映された、父としてのあり方)
4 家族をめぐる政治・経済的な思惑とメディアの関与(家族に関する政策とメディアの連動;国家的リスクと「家族の絆」言説の強化;「イクメン」ブームを支えたもの;レジャーの流行と家族の休日の関係)
5 “公”“私”の揺らぎと家族の変容(浸食し合う“公”“私”の境界線;家事や育児は押し付け合うものなのか;「家族の絆」言説の過熱化とその弊害;家族のストーリーが求められる理由)

著者等紹介

橋本嘉代[ハシモトカヨ]
筑紫女学園大学現代社会学部准教授。1969年、長崎県佐世保市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業後、集英社に入社。女性誌編集に携わる。退職後、ウェブマガジンのプロデューサーやフリー編集者などを経て、2014年から大学教員に。立教大学大学院で修士号(社会学)、お茶の水女子大学大学院で博士号(社会科学)を取得。専門はメディアとジェンダー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カッパ

11
なぜ?という言葉がタイトルにあったので、何故なんだろうと思いながら読んでみました。その結果、わかったことは そうですね。時代かなと思いました。前は出てこなかった家族が色んな所で顔をだすようになりました。仕事をしながら家事もするというある意味、昔に戻ったようなこともコロナによる在宅勤務で広がりました。家族というものの在り方はどんんどんと変わっていくのでしょうね。私は甘えの許されない家族にいる感じがするのですがそれは普通なのでしょうか?いろいろと謎が深まりました。研究をまとめた本なので根拠もありわかりました。2022/01/19

ありんこ

7
CM、ドラマ、ブログなどで、家族というものがどのように取り上げられてきたのか、その変遷をたどることができて興味深かったです。一方で、子供がいない夫婦、一人で暮らしている人、家族と死別してしまった人などは、どのように感じているのか、どう暮らしているのかについて、このコロナ禍で気になっているところです。2021/02/23

たいこ

7
帯の『家族の絆って言うな!』という言葉にひかれて読んだのですが、期待していたのとはちょっと違っていて残念。オレオレ詐欺もオリンピックも災害からの復興も、もれなく“家族の絆”がついてくる風潮に疑問を感じているので、そこを少しでもスッキリさせて欲しかったけど、どちらかというと父親像や母親に求められる役割の変遷みたいな内容が多くて、しかも後でわかったけど、博士論文の書籍化だったそうで、そういうものを読みつけない身には、ちょっと。点は多いけど、点がつながって線にならない感じ。2020/10/11

にこまる

4
家族のストーリーが色々載っているのかと勘違いして、図書館で借りてきた。様々なメディアで扱われる「家族のストーリー」の変遷をジェンダーの観点から分析する内容。家族というわりに父親、母親ばかりで、祖父母の関わりの分析はなかったのが残念だが、核家族が前提なのかな? 特にCMは、短い秒数の中にその年代のジェンダー感が反映されている、という分析が納得でき面白く感じた。これからCMも注目してしまいそうだ。2021/12/07

トム

2
2020年の本だが、当時と現在ではまた家族をめぐる言説は変化していると思った。特にYouTubeとかのさらなる躍進などは家族のストーリー消費をますます加速していると言えるだろうし、『鬼滅の刃』のヒットも示唆的だろう。専門的な計量分析もありフランクなコラムもありで、硬軟入り混じり面白かった。2022/04/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15523455
  • ご注意事項

最近チェックした商品