出版社内容情報
【31音の劇が風のように輝く】
アンダースタディ、代役の私が
ステージを見つめる
(加藤治郎)
<自選短歌五首>
間違って降りてしまった駅だから改札できみが待ってる気がする
この辺は海だったんだというように思いだしてねわたしのことを
透きとおる回転扉の三秒の個室にわたしを誘ってください
ほんとうはあなたは無呼吸症候群おしえないまま隣でねむる
幾たびもあなたの?を拭ってた泣いているのはわたしなのにね
鈴木 美紀子[スズキ ミキコ]
東京在住。
二〇〇九年の春から新聞歌壇等へ投稿を始める。同年の秋、未来短歌会に入会。加藤治郎に師事。二〇一〇年雑誌「ダ・ヴィンチ」の「短歌ください」に投稿を始める。二〇一五年に同人「まろにゑ」に参加。
Twitter:@smiki19631
目次
グリンピースが残されて
小さな螺子
アンダースタディ
私小説なら
打ち明けるゆび
無呼吸症候群
海は逃げない
祈りのような
風のバラード
スプーンのなかへ
雨を飲み干す
嘘をください
ロザリオ
著者等紹介
鈴木美紀子[スズキミキコ]
2009年の春から新聞歌壇等へ投稿を始める。同年の秋、未来短歌会に入会。加藤治郎に師事。2010年より雑誌「ダ・ヴィンチ」の「短歌ください」に投稿を始める。2015年に同人誌「まろにゑ」に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
35
#短歌 p.6 この辺は海だんたんだというように思いだしてねわたしのことを 隠してたこんなくぼみのあることをきみにはただの水たまりだけれど p.23 ハンガーに綿のブラウス羽織らせて今日のわたしのアンダースタディ p41 水底の硝子にふれてしまうまでピアノの白鍵たたき続ける p45 シリコンのリストバンドで隠しても減菌ガーゼにしみる雨つぶ p59 しゃらしゃらと流水麺をすすいではFMで聴くウェザーリポート2017/09/22
ふみ
25
なんか怖いんですけど、これ。2018/03/17
ちぇけら
23
ウイルスに斃れるひとのいるニュース聴きつつ蜜を交わす夜のSaturn。しずかに風が吹きぬけて、扉のしまる音がとおくに聴こえる。愛の営みというのは燃え上がる森のようなものだね。雨のおとさえ淫靡に聴こえる夜に、あなたはドウブツの息をはきながら、よそのおんなを抱きにゆく。あなたをしらべたわたしの指が、折ったうす紫の鶴は、よくぼうのかたちに歪んでいる。わたしによくしたセロファンのような口づけで、よそのおんなもよろこばすのでしょう。角砂糖をひとつずつ積んで、崩れるように果てる、そんな夢ならみてもいいと思ってねむる。2020/02/02
まぁみ
18
鈴木さんは、難解さを持たない言葉のバリエーションが物凄く豊かな人なんだろうな。分かり易い言葉なのに…おぉ~!ってなることばかりだ。視点の変化がまた、いろいろな世界に連れて行ってくれて、なんて言ったらいいのか…楽しい!←語彙がないのか語彙は(笑)。ガリガリ君冷凍庫のなか生き延びて目が合う度に老け込んでゆく/きみはまたわたしの角を折り曲げるそこまで読んだ物語として/ペンネームだったんですかと戸惑いぬトマトを包む生産者の名に/dボタン押して今日の占いをたしかめてから崩す卵黄/ほか…付箋だらけー!2023/07/20
しなの
12
引用したい歌が多くて困るのでもう自分で買って読んでほしいです。以下引用。海、バスルーム、深夜の蛇口 泣きたいときはどうぞ水辺へ/かなしみの烙印としてしゅんしゅんとスチームアイロン押し当てた胸/バスタブに沈めばおとこは水中花やさしくほどける体毛がある2017/03/31
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