出版社内容情報
内容説明
大島立案の「三国軍事同盟」のねらいは、日独共同でソ連短期打倒後、対米牽制で太平洋戦争を回避することにあった!一方、アメリカ陸軍暗号部(SSA)のロウレットらは、「大島ノルマンディー暗号」は連合軍に最も貢献したと主張している。ではなぜ、1944年6月連合軍は上陸後カーンでドイツ装甲師団の伏兵に遭遇、消耗戦で進撃が停滞、半年後、ドイツの大攻勢を招いたのか説明できない。「大島暗号」こそ、連合軍を地上戦から沿岸攻略重視へミスリードさせた典型的な「謀略暗号」ではなかっただろうか。本書では、大島のグローバルな外交情報戦略を通じて、その実像に迫る。
目次
第1章 駐独武官への道
第2章 外交戦 その1
第3章 外交戦 その2
第4章 第二次世界大戦
第5章 独ソ戦と太平洋戦争
第6章 戦局の転換
第7章 最後の攻防
第8章 戦犯のスケープゴートへ
著者等紹介
中川雅普[ナカガワマサヒロ]
1959年(昭和34年)熊本県八代市生まれ。大阪大学大学院文学研究科前期博士課程修了。専門は、ドイツ現代史・労働政策。陸上自衛隊(1CB)を経て、神戸女子短期大学「国際関係論」、熊本学園大学「公務員上級職講座」嘱託、八代市総合計画策定審議会委員。現在、ドイツに活動の場を広げ、「ドイツ大使 大島浩の情報戦略」の研究に従事。大阪大学西洋史学会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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