出版社内容情報
甲斐山梨の地主の次男として生まれた根津青山(嘉一郎)は、東京電灯・帝国石油など多くの企業の重役となり、特に鉄道に関しては東武鉄道・東京市街鉄道・南海鉄道・南朝鮮鉄道など四十社を数え「鉄道王」と称された。美術報国の理念のもと道具争奪戦にも加わった根津の、茶人たちの残した茶会記を情報源とする人物交流・茶室・茶道具・古美術品のデータベースの分析を基に、経済学者ならではのアプローチでその実像に迫る。付表36点。
【著者紹介】
一九四七年生まれ。山梨大学教育学部卒業、東京教育大学大学院修士課程終了、筑波大学大学院博士課程単位取得満期退学。山梨大学教育学部講師、助教授、教授を歴任。二〇一三年退官。現在山梨大学名誉教授。専門は近代日本経済史。著書に、『産業近代化と民衆の生活基盤』(岩田書院、二〇〇五)、『地方財閥の近代 甲州財閥の興亡』(岩田書院、二〇〇九)、『近代数寄者のネットワーク 茶の湯を愛した実業家たち』(思文閣出版、二〇一二)など多数がある。
内容説明
「ボロ買一郎」の先見。データベースの分析という新手法で、根津青山の蒐集、交友、さらには茶風を解き明かす。一代にして財閥を成した実業家の、数寄者としての理念とは。
目次
第1章 茶の湯と古美術
第2章 茶の湯の交流
第3章 近代数寄者の事業
第4章 『青山荘清賞』の世界
第5章 古美術品と茶道具
第6章 青山流茶の湯
著者等紹介
齋藤康彦[サイトウヤスヒコ]
1947年生まれ。山梨大学教育学部卒業、東京教育大学大学院修士課程修了、筑波大学大学院博士課程単位取得満期退学。山梨大学教育学部講師、助教授、教授を歴任。2013年退官、山梨大学名誉教授。専門は近代日本経済史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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