内容説明
本書は、老年精神医学や心理学の専門家のみに向けてメッセージを発するものではなく、非専門医、看護職をはじめ、医療や介護福祉に携わる「現場の人々」が、自らの存亡をかけたコロナ禍の時期に、認知症を患う人びとの「つらさ」を共感し、伴走者になることができるかを問うものである。
目次
第1章 プロローグ
第2章 認知症という病気と向き合うこと
第3章 当事者のこころとの対話
第4章 外来における精神サポート
第5章 日々の生活を通したサポート
第6章 コロナ禍の今、みえてきた認知症への精神サポートの意味
著者等紹介
松本一生[マツモトイッショウ]
松本診療所(ものわすれクリニック)理事長・院長。大阪市立大学大学院(生活科学研究科)客員教授。日本認知症ケア学会総務担当理事、日本老年精神医学会評議員・指導医・専門医、日本精神神経学会指導医・専門医・認知症診療医、大阪府認知症施策推進会議メンバー、精神保健指定医、歯科医師、認知症の人と家族の会会員。専門分野、老年精神医学、介護家族・支援職のこころのケア(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ネギっ子gen
58
【人にはそれぞれ、人生での役割がある】医療や介護等に携わる「現場の人々」が、認知症当事者の「つらさ」を共感し伴走者になることができるかを問う書。認知症という病気との向き合い方、当事者のこころとの対話、精神サポートなどについて解説。巻末に参考文献。<明日も私がよりよい医療を目指せるなら、それは誰かに課せられた「義務」を果たすためではなく、未知の領域に喜びをもって自ら飛び込んでいく「権利」をもつからである。いかなる世になっても人生に「イエス」と言えるよう、勇気をもちながら命と伴走する意味を求め続けたい>と。⇒2024/12/16
Go Extreme
1
認知症という病気と向き合うこと:認知症のイメージの変化 精神サポートの対象 認知症当事者の内面変化 物忘れに至る5段階 精神サポートに向けた告知 自覚の時間さ 自分への自信・対象喪失した人 求められる配慮 当事者のこころとの対話:寄る辺なさ・焦燥感 うつ状態・無気力 不眠 幻覚・妄想・被害感 当事者の自死 若年性認知症 外来における精神サポート:心理教育 自己肯定 薬物療法の大切さ 終末期ケア 日々の生活を通したサポート:悪化を先送り 地域包括ケア コロナ禍の今、みえてきた認知症への精神サポートの意味2021/05/14
kaz
0
患者もしくはその家族向けと言うよりは、医療や介護のプロに向けて、認知症患者への向き合い方を述べたもの。認知症患者による財産管理等につながるものは見当たらなかった。図書館の内容紹介は『医療や介護福祉に携わる「現場の人々」が、認知症当事者の「つらさ」を共感し伴走者になることができるかを問う。認知症という病気との向き合い方、当事者のこころとの対話、外来における精神サポートなどについて解説』。 2021/05/26