内容説明
「人道に対する罪」という概念はいかにして創出されたのか。旧ユーゴスラヴィア紛争の「民族浄化」やカンボジア・ポルポト政権の大虐殺、リビアのカダフィ政権の自国民虐殺など現代史の暴力犯罪を裁くうえで「人道に対する罪」の意義はますます注目されている。将来の国際平和と人道主義の発展にとって不可欠な防波堤となる「人道に対する罪」という概念が誕生した瞬間を、ナチス戦犯を裁いたニュルンベルク裁判にさかのぼって解き明かす。
目次
第1章 ニュルンベルク裁判成立史研究の動向
第2章 ヴェルサイユ講和条約と前ドイツ皇帝訴追問題
第3章 イギリスのドイツ戦争犯罪人処罰政策
第4章 連合国戦争犯罪委員会
第5章 アメリカのドイツ戦争犯罪人処罰政策
第6章 「人道に対する罪」の成立
著者等紹介
清水正義[シミズマサヨシ]
1952年横浜市生まれ。1985年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、白鴎大学法学部教授。専攻はドイツ現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。