内容説明
戦争終結から40数年、今や平和と繁栄を遂げ、活気あふれる生活を送っているベトナムの人びと。戦中、戦後に生きてきた医師たちの証言をもとに、戦争と平和、国際社会の安定を改めて問い直す。
目次
1 同世代の亡き友を思い、戦後の障害児教育に貢献(グエン・キム・チュン医師(ニャンチン障害児学校前校長、一九四二年生まれ)へのインタビュー)
2 戦後、精神科医として障害児療育に尽力(ド・トュイ・ラン医師(ハノイ・サオマイ療育センター長、一九四八年生まれ)の手記)
3 戦後の保健医療活動を支えて(グエン・バン・トゥオン医師(ベトナム赤十字社元総裁、一九四三年生まれ))
4 枯れ葉剤被害者の治療と研究、支援に邁進(グエン・チ・ゴック・フォン医師(ホーチミン市ツーズ‐病院元院長、一九四四年生まれ))
補論1 ハノイ医科大学の系譜を中心に
補論2 ベトナム戦争中の人々の暮らし
著者等紹介
黒田学[クロダマナブ]
立命館大学・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
27
ベトナム戦争を生きた医師たちの証言。平和を願い、米国からの侵略に抵抗しながら、どのように生きたのか貴重な証言だと思った。私たちがこの歴史から学ぶものはおおきいだろう。2019/12/27
S.Mori
10
ベトナム戦争中と戦後の医師たちの活動をまとめた労作です。アメリカとの戦争中に病気の人を救うために自分の命を賭けた医師たちがいたことを知り、胸が熱くなりました。日本人になじみの深いベトちゃんドクちゃんのことを書かれています。手術後ベトさんは亡くなってしまったそうですが、ドクさんはお元気で結婚されて、2人のお子さんがいます。彼らの名前は「富士と桜」です。これはもちろん手術のために力を尽くしてくれた、日本人に対する感謝の気持ちからつけられた名前です。これは日本人にとって嬉しいエピソードでしょう。2019/10/28
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