目次
講座1 発達とは何か?(発達するってどういうこと?;発達の大きな流れを踏まえよう;障害のある人の人生を考える)
講座2 乳児期の発達と「1歳半の節」(乳児期の発達において大切なこと;「1歳半の節」―乳児から幼児へ;障害があると何がしんどいのか?)
講座3 2歳から3歳の自我の発達―幼児期前半期の発達(1歳から2歳へ;「ちがい」のわかる2歳児たち;ことばが急増する2・3歳児;あそびを中心とした表象世界の充実;幼児期前半の自我の発達;障害によるしんどさと取り組みの視点)
講座4 4・5歳のこころの発達―幼児期後半期の発達(幼児期後半の発達において大切なこと;仲間の中で羽ばたこうと頑張る4歳児の発達;「大きさ」に向けて努力し始める5歳児たち;集団生活で「問題」となる子どもたち)
著者等紹介
近藤直子[コンドウナオコ]
日本福祉大学名誉教授。NPOあいち障害者センター理事長。全国発達支援通園事業連絡協議会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★なおぴんコ★
7
図書館本。短大、大学で学生さん向けに近藤直子先生が講義した内容が元になっている。保育士、幼稚園教諭、それを目指す人の学習に向いている本。 0歳児から5歳児までの発達で節目や大切なポイントが書かれており、分かりやすくて良かった。購入して手元に置いて見返したいくらい。今年度は1歳児さんなので、自我の芽生えのところ、イヤイヤ期のところ、学びました。実践に活かしていこう!2025/04/23
Takao
5
2017年2月20日発行(初版)。「発達を学ぶのは難しい」と呟いたところ、著者から薦められたのが本書。日々保育園で見ていると、子どもたちは、1歳児から5歳児への5年間、目覚ましい成長・発達を見せる。保育者は、親は、各年齢で子どもたちをどう見守り働きかけていけばいいのか。自分自身の夢中だった子育てはすでに30年近く前のこと。各年齢での「勘所」を知るには改めて学び直すしかない。本書も座右に置き繰り返し読みたいと思った。一番心に残ったのは4、5歳児の「健気さ」。小さな胸の中での子どもの想いに寄り添っていきたい。2022/11/21
岩月クロ
2
当たり前のことが実はすごいことなんだと気づくことができる内容でした。考えてみれば、とても不思議。「もの」も「こと」もひとつも知らないのに、気付いたら私たちはみんな、ある程度の言葉・概念を習得している。「みなさん」という言葉ひとつ取っても、「私を含む仲間たちのこと」か「私を含まない特定の集団のこと」だということ、今の場合はどちらなのか判断する方法……考えてみれば、とても複雑。私はいったいいつ理解したのだろう? 自分のことなのに、ちっともわからない。2017/12/11
ねぎとろ
1
読み終えてから、これが保育士向けの本だと気が付いた。それはともかく、これ良書だった。大人から見ると行きつ戻りつしているかのように見える子供の育ち方を、「自分らしさ」を獲得する発達過程と捉えて説明していて、明快。2024/12/26
kirico
0
今まさに2歳の孫ちゃんの成長を見守っているので、とても良く理解ができた。子育てをしていた若い頃は何も知らないまま経験だけに頼っていた。知らなかったとはいえ、本当に危うかったと思う。親たちもまたその親たちも自分達の価値観、経験のみに頼ってきた。今、時間ができてこうして本が読めて子育てを経験と知識の両方から俯瞰できることがありがたい。育児における経験や知識が、親と専門家(保育教育関係者)と祖父母をはじめとした周囲の人たち全ての掛け算で得られる大きな財産として、子どもたちに託していけることを願っている。2022/07/27