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内容説明
ジェーンが4歳のとき、母の再婚相手として、リチャードという男が現れた。虐待はその日から始まった。殴られ、蹴られ、「色つき女」と呼ばれる。食事につばを吐かれ、食べさせられる。窒息死への恐怖でおもらしするまで枕を顔に押し付けられる。「ご奉仕」と称して命じられる、身の毛もよだつ行為。結婚しても、娘が生まれても、別の家で暮らし始めても、終わらない地獄の日々―。4歳から21歳までの17年という長い年月にわたり、義父からの虐待に耐え続けた女性が、ついに勇気を出して告発し、勝利と幸福を勝ち取るまでの真実の記録。
目次
義父リチャードという名の悪魔
身の毛もよだつような「ご奉仕」
短かった祖父との至福の時
見て見ぬふりをする母
唯一の逃げ場だった学校
初めての彼と引き裂かれて
愛娘の誕生で、家を出る
引越し先にまで現れた悪魔
初めての抵抗―21歳の決意
あまりにも長く隠しつづけた秘密〔ほか〕
著者等紹介
エリオット,ジェーン[エリオット,ジェーン][Elliott,Jane]
4歳のころより、母親の再婚相手である義父から、あらゆる虐待を受ける。結婚や出産を経てもなお虐待は続き、21歳で警察へ通報するまで沈黙を強いられる。17年間という長きにわたる虐待は稀なケースであり、著書の赤裸々な告白とともに、全英に衝撃を与えた
真喜志順子[マキシヨリコ]
東京生まれ。上智大学外国語学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽこにゃん
6
義父から17年間に渡り身体的、精神的虐待を受けてきた女性のノンフィクション。話が断片的で分かりにくい箇所があったが、長い月日の間に受けた虐待の膨大な内容を全て整理など出来ないと後に気づかされた。ジェーンは学校にも通っていたし、ボーイフレンドも出来た。なのに実態は義父による支配によって精神的に拘束されていた。懲役15年。苦しんだ17年より少ないことにジェーンと共に落胆した。最後の洗脳されたに近い母や弟たちがジェーンの証人になってくれた人々を脅し続ける所で終わってるのが怖い。その後何もなければいい。2016/09/16
Glitter
1
この本は4歳から21歳まで義父に虐待された女性のノンフィクションだ。 長期間にわたる支配と暴力は被害者の精神を破壊し、助けを求める声さえ上げられなくしてしまう。 これは他の例でも明らかだ。 北九州連続殺人、尼崎事件、新潟少女9年2ヶ月監禁事件、最近では寺内樺風が起こした誘拐監禁事件など、多くの被害者はいずれも脱出可能な環境にありながら精神を破壊されているために動けなかった。 これは厄介な問題だ、本人も被害を否定するのだから解決が非常に難しい。声を上げられない被害者を助ける方策を見つける必要がある。2016/11/24
ミオ
1
『Itと呼ばれた子』が色々な子どもに影響を与えているのがわかって、やはりこういう本には意味があるよなと思った。裁判のようすとかが詳しく書かれていて良かった2013/10/07