内容説明
日本という国が世界史に無理往生に急遽接ぎ木された明治という時代に生きた夏目漱石。彼がその時代の中で追い求めたものは何だったのか。『こころ』を軸に、激動の時代の中で漱石が見つめたものと、近代日本人に宿命の悲しみを明らかにする。上巻では、門下生・森田草平、正岡子規、池邊三山らとの交流をもとに、漱石の恋愛と野心を論じる。
目次
序章 小品「手紙」
第1章 『それから』をめぐって
第2章 漱石の友情(子規との友情;三山との友情)
第3章 『こころ』を読む
著者等紹介
廣木寧[ヒロキヤスシ]
昭和29年(1954)福岡市生まれ。九州大学卒。平成12年に批評同人誌『正統と異端』を創刊し、主に近代の文学思想についての文章を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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