内容説明
19世紀末から20世紀初頭、チベットは列強の覇権争いの舞台となっていた!インドを抑え勢力を広げるイギリスと、チベット支配の手をゆるめない清朝。そして清朝を取り込み南下しようとするロシア。さらにネパールやモンゴルなども絡み、情勢は複雑な様相を呈していた。それぞれの国は何を求め、どのように決断し、どのような駆け引きをしたのか?附録としてチベットの高僧の一覧と系譜をまとめた「西蔵各ラマ教主事紀」も収める。現代の読者にも読みやすいよう現代表記(新字・新かな)に改めた改訂版。
目次
第1章 英支交渉発生以前に於ける蔵支関係概略
第2章 清末西蔵問題に関する英蔵支間条約締結
第3章 康地内属始末と清末に於ける川辺経略
第4章 清末四川軍入蔵とダライラマの亡命
第5章 ダライ出亡後の英支西蔵問題交渉
第6章 西蔵独立運動と蒙蔵関係
第7章 シムラ会議
第8章 西蔵軍の川辺攻略と停戦議約始末
第9章 民国七年後英支西蔵問題交渉経過
第10章 西蔵問題に対する各方面意見
第11章 結論