内容説明
本書の目的は、1870年頃から1970年頃までのロシア・ソビエトにおける文学教育の教育課程への位置づけとその内容及び方法を歴史的に解明しようとするものである。とくに、1917年の社会主義革命と文学教育はどのような関わりにあるか、その関係を明らかにした。
目次
序章 ロシア・ソビエトにおける文学教育の成立と発展に関する研究の課題と方法(課題意識;ソビエトにおける文学教育の内容と方法 ほか)
第1章 革命前の文学教育(その1)―目標論とその試行(文学教育論の基盤としての文学論―ベリンスキーの文学論;文学教育の試行―ブスラエフによる国民意識涵養のための文学教育 ほか)
第2章 革命前の文学教育(その2)―方法論とその展開(文学教育方法の探究(1)―スタユーニンによる対話法
文学教材の拡大―ヴォドヴォーゾフによる「読本」の作成と「課外読書の指導」 ほか)
第3章 革命直後の文学教育(混乱期における旧課程の継承―否定されるものと継承されるもの;労働教育論と文学教育―ルナチャルスキーによる文学教育の構想 ほか)
第4章 社会主義体制確立期の文学教育(文学科の確立;人間理解の文学教育―クループスカヤにおける教育課程観の形成と文学教育目標論 ほか)
著者等紹介
浜本純逸[ハマモトジュンイツ]
1937年愛媛県に生まれる。1950年広島大学教育学部高校教育課程国語科卒業。1967年広島大学大学院教育学研究科教育学専攻博士課程単位修得退学。1969年福岡教育大学講師。1971年同助教授。1979年神戸大学教育学部助教授。1984年教育学博士(広島大学)。1986年神戸大学教育学部教授。2001年鳥取大学教育地域科学部教授。2003年早稲田大学教育・総合科学学術院教授。2008年同退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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