内容説明
かつて『札幌とキリスト教』(共著)は、札幌におけるキリスト教活動のさまざまな面に光をあて、キリスト教が札幌の文化的形成に抜きがたい影響力を発揮していた歴史を明らかにし、キリスト者の市民が社会、文化、学術にたずさわってきた業績の大きさと先駆性を描き出した。本書は、長年、北海道史の編纂・執筆に携わってきた著者が、丹念な史料収集、研究・分析のもと、『札幌とキリスト教』が描きだして見せたキリスト教の姿を、札幌における宣教の始めである1875年から戦後2004年までの時間の流れに沿って“通史”として明らかにするものである。
目次
はじめに―『札幌キリスト教史』の成り立ち
第1章 札幌宣教の始め(一八七五‐一八八九年)
第2章 諸教派の進出と教会設立(一八九〇‐一九〇〇年)
第3章 教勢の伸展と市民への浸透(一九〇一‐一九三二年)
第4章 教勢の退潮と教会の統合(一九三三‐一九四五年)
第5章 戦後の教勢回復(一九四五‐一九六九年)
第6章 宣教の拡大と多様化(一九七〇‐二〇〇四年)
おわりに―『札幌キリスト教史』のこの先
著者等紹介
鈴江英一[スズエエイイチ]
1939年札幌市生まれ。1959年北海道総務部に勤務。1968年慶應義塾大学文学部卒。1985年北海道立文書館に勤務(~1993年)。1993年国文学研究資料館史料館教授(~2003年、2002年から史料館長併任)。2001年北海道大学博士(文学)の学位取得。2003年北海道教育大学教授(札幌校)(~2005年)。北海道史研究協議会常任幹事、日本古文書学会評議員。研究分野:地方自治制度史、アーカイブズ学(史料管理学)、近代史料学、日本近代キリスト教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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