内容説明
史的イエスの復元という課題を遂行するに際し、基本的にキリスト教がイエスの意志に反して成立したり、イエスの意図を超えて形成されたりしたのではなく、イエスの真骨頂を、神と彼との関係、それに基づく隣人とのかかわり方にみていると理解。そのような、新約聖書に代表されるイエス理解こそが―彼の意図に即する最も深い応答として―キリスト教として成立したのだと説く。
目次
1 史的イエスの考察とキリスト論(「ケリュグマと史的イエスとの関係」への序章;復活の伝承と信仰;史的イエス復元に関する考察;現代におけるキリスト論の問題)
2 歴史の中のイエス像(イエスの実像を求めて;(たったひとつの生涯から;イエスのはたらきかけ ほか)
神と人間とのかかわりを問い直す(生ける屍としての人間;聖書と奇蹟 ほか))