内容説明
ポルトガルのビーチでパトカーに乗り、新宿ゴールデン街でヘヴィメタバンドと意気投合し、仕事場で猫と戯れる…これが『悪人』の素顔です。ANAグループ機内誌『翼の王国』の人気連載「空の冒険」2年分のエピソードを収録した著者初のエッセイ集。
目次
風邪を引いた猿
草食男子はブルーベリー狩りへ
深夜の友情
月夜のダイニング
外国の友人が教えてくれる日本の名所
ポルトガルのビーチでパトカーに乗る
各国のバラエティ番組
パリで伊集院静を真似る
旅行が上手い人
成田空港リムジンバスのスタッフさんへ〔ほか〕
著者等紹介
吉田修一[ヨシダシュウイチ]
1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で文學会新人賞を受賞し、デビュー。2002年『パレード』で山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で芥川賞を受賞。2007年『悪人』で毎日出版文化賞、大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mura_ユル活動
89
ずっと読みたいと思っていた書。ANAの機関誌で連載されているエッセイをまとめたもの。以前出張中、機内で機関誌を読んだ。確かそのエッセイの内容は、軽井沢の話題だったと思うが、そのエッセイは本書には掲載されていなかった。当然旅に関する話題ばかり。歳も自分と同じぐらいのため共感すること多し。酒のこと、旅先の店のこと、知り合う人のこと。そして、建築のこと。「40を超えて苦手なものを改めて検証・・・」は、ほんと、そうですねと共感した。私の場合は『読書』。そして、旅に行きたくなります。予定など立てずに行き当たりばった2016/08/07
Satomi
78
吉田修一様。私の憧れの人。作品はもちろん好きだし、異性としてこんなにも私を惹き付ける魅力はいったい何なんだろう。神々しいようなオーラ、獣のような猛々しさ、ちょっと簡単には近づけないような存在感。エッセイとは不思議なもので、吉田修一さんのいたって普通、ありふれた日常を披露してくれる事でグッと距離が縮まった気にさせてくれる。そして、私はますます魅了させられる♪ANA機内誌「翼の王国」のエッセイをまとめた一冊。旅の途中こんなステキなエッセイに出会あわせてくれるANAのセンスの良さ!!GoodJob!!2016/01/21
Ikutan
72
ANAの機内誌に連載されていたとのことで、旅の話題がメインのエッセイ。あんな激しい小説を書かれるから、厳しい方なのかと思っていたのですが、意外にも穏やかで面白い方なんですね。旅先で出会った人のちょっと素敵なエピソードや吉田さん流の旅の過ごし方。そして旅の醍醐味等々。最近猫を飼われたとのことで、愛猫ネタも少し。肩の力を抜いてさらっと読めます。タイトルは私たちのこの平和な状況を『奇跡的な一日』と考えてつけられたとのこと。本当に、私たちが、このようにエッセイを楽しめる状況に感謝しなくちゃね。2016/01/20
おいしゃん
68
ANA機内誌に連載していたエッセイ集。機内誌ということで、旅の話がメインで安心して楽しく読める。上手い作家が描く旅行記は、現地の様子が手に取るように浮かび、本当に心地良い。2017/04/16
おかむら
47
ANAの機内誌連載エッセイ第2弾(第3弾かも)。相変わらず読んでて心地よい。猫飼ってる話や草食男子やフィンランドのヘビメタバンドや気持ちいい風の吹くベランダの話や。奥田さんのエッセイも好きだけど吉田さんのエッセイも大好きだわー。笑えたりホロリととさせたりする塩梅がいい塩梅。2015/12/13