内容説明
夢か!?…大日本帝国海軍技術大尉、白瀬堅一郎は疑った。彼の前に現れた怪老人アオシマ氏は、日本海軍の大軍艦“大和”に、まったく新しい能力を与えようというのだ。あらたな力を得た“大和”は、同型艦“武蔵”、“信濃”とはまったく違う軍艦として進水した。電子頭脳のはたらきで、瞬時に大砲のたまの軌道計算をおこなう、アオシマ式照準器。軍艦の前後左右のかたむきを調節する器械、アオシマ機関。それはまさに二十世紀科学の粋をあつめた、世界最大最強の軍艦であった。だが“大和”をまつ運命はけして平らかでない。海から空から、津々として太平洋を侵し来るもの。それは世界一流の大国アメリカ合衆国がその科学、技術、産業、国力のすべてを注いだ大海軍である。そして米軍の猛将ハルゼー率いる空母部隊が、“大和”に致命の一撃を加えんとした瞬間、一つの隠された力が明らかになる!鋼鉄の巨艦が太平洋せましと暴れまわる、血わき肉おどる軍事冒険活劇。
著者等紹介
桂令夫[カツラノリオ]
著述・翻訳業
松代守弘[マツシロモリヒロ]
兵器史研究家、写真家
上田信[ウエダシン]
イラストレーター。小松崎茂氏に師事し、戦記小説の挿絵やプラモデルのボックスアートなどを数多く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sfこと古谷俊一
2
冒頭で呉海軍工廠(海軍で使うための軍艦をつくるところ)とか書いていて、なるほどそういうノリねと。戦艦が空を飛んでもできることが限られてるあたりが、意外にシビアであった。2010/04/21
Johnny-T
0
素敵なトンチキテイストをゲラゲラ笑いながら楽しみましたよ。ただ、挿絵には不満があります。あれは本文のノリに合わせて真鍋博画伯に依頼するべきだったと思うね。【とうに故人だ】2010/07/25
V林田
0
架空戦記と見せかけた(いや、架空戦記ではあるんだけど)奇書。166ページとか、アオシマのプラモについての知識がないとギャグが一部分からないか。2010/05/13
kei_mi
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悪漢はいても卑劣漢はいない世界。 「船底色だよ」にはしびれた。2010/04/25
kwn
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謎の技術で戦艦大和が空を飛ぶ。冒険物語風の文体が、なんともいい雰囲気をだしている。2010/04/22