内容説明
ソ連空軍のパイロット、マーシャ・カルチェンコ大尉は、ベトミンを支援する軍事顧問として、インドシナ戦争真っ只中のベトナムへ送り込まれることとなった。ベトミン防空軍が根拠地とする中国南部でマーシャを待っていたのは、複葉練習機タイガーモスと大戦中の連絡機シュトルヒのコピー生産機。この旧式機2機が防空軍の全航空機だという…。だが、スターリンの命令とあれば、乗らざるをえない。時代遅れの機体を駆って、マーシャがベトナムの空を飛ぶ!お堅い政治委員、ベトナム美女、残留日本兵、さらには元ドイツ空軍、フランス空軍の外人部隊パイロットも登場だ。マーシャの、ベトナムの未来をかけた戦いが、今始まる。
著者等紹介
富永浩史[トミナガヒロシ]
1967年、埼玉県生まれ。1994年、『死天使は冬至に踊る』が富士見ファンタジア長編小説大賞の佳作に入選し、作家デビュー。その後、ヤングアダルト小説を中心に、精力的な執筆活動を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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YS-56
4
マーシャのその後の活躍も是非書いてほしい。スターリン式アンケート葉書を入れて。2009/12/31
Johnny-T
3
とりあえず表紙を見てくださいよ。まさにこの通りのにぎやかな航空冒険小説です。歴史の裏で繰り広げられるマーシャの危機また危機(やや誇張)の空戦物語。巻末に登場飛行機のイラスト一覧や関連年表(ネタバレアリなので注意)もついてくるので、飛行機や歴史が苦手な人でも安心ですよ。2010/01/04
Hammer
2
俺を喜ばせるために書かれたような本。第1次インドシナ戦争、ソ連の女性パイロットにして軍事顧問、女政治委員(スターリニストで百合)、ベアキャット、シュトルヒ (コピー)、タイガーモス、一式戦三型、パンター、あの駄っ作機、そしてあの国の機甲部隊。ああ羅列するだけでも鼻血が出ます。作者の富永浩史も原作の速水螺旋人の「軍事畑で採れた竹本泉」的な独特のゆるい空気感を よく表現していて実によいタッグ。続編希望。2010/01/03
kwn
2
もとの馬車馬戦記がそうだったのだけど、これもまたいろんな意味で玄人向けすぎる(笑) いいぞ、もっとやれ。あと、これを読んだ人は「戦争は女の顔をしていない」も読むべし。2010/02/25
Minky
2
馬車馬戦記のロシア娘赤毛マーシャ続編ということで凄く面白かった。戦闘機乗りなのにまともな戦闘機がまたもやないという状態で、先の大戦の日帝機をロシア娘が乗るという展開には遊び過ぎと思うところもあれど活躍を見せてほしいという気持ちで高ぶりました。次なる活躍を続編で乞う期待!2010/02/20