内容説明
19世紀ヨーロッパのボードゲームを中心に89点を収録。カラフルで目に楽しいデザイン、遊び方、文化的・社会的背景、制作の工夫など、ボードゲームの魅力をビジュアルと文章で伝える。
目次
1 がちょうのゲーム
2 ふくろうのゲームとギャンブルゲーム
3 教育的ゲーム―楽しく学ぶ
4 道徳と宗教―品行方正に!
5 世界を旅する―どこへ行こうか?
6 戦闘・包囲戦・一騎討―想像力の対決
7 スポーツとレジャー―楽しもう!
8 風刺と抗議―ゲームで一刺し
9 広告と宣伝―メッセージを加える
10 米国へ渡ったボードゲーム―「新しさ」の追求
著者等紹介
セビル,エイドリアン[セビル,エイドリアン] [Seville,Adrian]
印刷生産されたボードゲームの文化史を専門とする。自身の研究について、ヨーロッパおよび米国で広く講義を行うなど、国際的に活動している。英国のケンブリッジ大学とエディンバラ大学で学んだのち、ロンドンのシティ大学の職員となり、学術担当事務局長を務めた。2016年に米国ニューヨーク市の老舗クラブのグロリアークラブでボードゲームの展覧会を開催し、「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙で「視野が広がる文化イベント」と評された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーちゃん
47
19世紀初頭からの100年余に、イギリス&フランス&ドイツ&オランダ&イタリア&スペイン&ベルギー&アメリカで作られたボードゲームを紹介しています。当時の人々の生活風景、流行、服装、建築物を載っている絵から窺い知る事が出来て面白かったです。また同じ効果を発揮するマスでも、ボードゲームごとに象徴する物が異なっていて興味深かったです。19世紀のフランスは、同じボードゲームでも帝政時代と王朝時代、共和政時代で細かい描写が変更されていて、ボードゲームのコレクターなら所有欲が刺激されるのではないかと思いました。2024/06/26
チャッピー
37
1800年代初頭から約100年間にヨーロッパで普及していた紙に印刷されたボードゲームがカラーで見ることができる。『がちょうのゲーム』という単純なゲームから派生して時代を反映した様々なテーマを追加しながら発達していった様子が説明も丁寧でわかりやすい。なにより見てるだけでも楽しい。2021/04/05
宇宙猫
22
★★★ 「がちょうのゲーム」という、鵞鳥のマスに止まると同じ数だけ進めるゲームが原型のヨーロッパのすごろく。大判の本だけど、絵が小さくて見にくいのが残念。名所めぐりや偉人とか、江戸の双六と一緒だなと思うとおもしろい。2021/05/16
石油監査人
18
著者は、印刷されたボードゲームの文化史の研究家。この本では、1825年頃のオランダの「がちょうのゲーム」に始まり、1890年代の米国製ゲームまで、約90種類のアンティークボードゲームを紹介しています。いわゆる、西洋の双六なのですが、美術的価値の高そうな美しいボードゲームが多く、また、歴史的資料としての重みも感じます。例えば、「バンホーテンのゲーム」は商業広告の黎明期の貴重な資料ですし、「フランス革命のゲーム」や「オランダと東インドの戦争ゲーム」からは、当時の庶民が歴史的事件をどう捉えていたかが分かります。2021/07/25
ぷるっちょ
12
日本でも人気のあるドイツ製ボードゲーム。シミュレーション・ゲームとかRPGとかのエッセンスを抽出した面白いゲームが沢山ある。本書はそういうボードゲームの起源を解説した本だと思って購入したら、取り扱っているのはほぼ全て『すごろく』だったのでちょっとガッカリした。背景ボードの絵や駒が当時の世相を表していて、世の移り変わりを感じる事が出来るが、紹介されているゲームはやっぱり運頼みの『すごろく』なんだよね。 2021/08/15
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