内容説明
ナショナルジオグラフィックが設立以来記録してきた写真のコレクションから、女性たちの歴史、挑戦と勝ち取ってきたものを語る400枚を集めた。はるか秘境で撮影された初期の写真から、政治家、活動家、科学者などが顔を並べる最近の写真まで、いずれも女性であるとは何を意味するのかを自ら雄弁に語る写真を選んだ。50以上の国・地域を横断し、世界中のあらゆる女性たちの、かつての生き方、これからの生き方、思いもかけない人生の在り方を知ることができる。写真に加えて、現代のパイオニアたる24人の女性たちへのインタビューを収録。新しい発見と力を得られる一冊。
目次
第1章 JOY(喜び)
第2章 BEAUTY(美)
第3章 LOVE(愛)
第4章 WISDOM(知性)
第5章 STRENGTH(強さ)
第6章 HOPE(願い)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
30
現在過去をいったりきたりしながら、ナショナルジオグラフィック社のもつ膨大なコレクション写真を愛でる、女性特集です。力強いポートレートには強く惹かれました。特に密猟者と戦うアカシンガ隊員の写真が強く心に残りました。「現代女性の代表」として登場する女性たちには敬意を表しますが、あまりにも白人が多く、年代も若い人が少なくてちょっとありきたり感が。アメリカ以外の女性たちもみたいと思いましたが、タイム誌じゃないし、仕方ないのかもなあ。2021/05/24
はるき
24
西洋社会から見た女性の近代史。異文化に配慮しているが、やはり違和感がある…。各界の著名人のインタビューも面白いけれど、トップランナー過ぎて逆に違和感が。世界は名もなき市民の日常の積み重ねでできているはずなんだけどなぁ。自分の知らない文化を垣間見れたことの感動は大きいです。2020/09/05
くさてる
15
ナショナルジオグラフィックの設立以来の写真コレクションから選ばれた400枚の「女性」の写真。それは歴史であり、文化であり、仕事であり、戦い。喜びであり、愛であり、哀しみであり、怒り。若く、年老い、母であり、娘であるひとたちの写真。様々な分野の女性へのインタビューあり。設立以来にしては最近の写真が多いのが疑問だったのだけど、解説から察するに、過去は女性が被写体として選ばれることが圧倒的に少なかったのだ。どの写真にも物語がある。読み応えと見ごたえのある写真集です。2020/04/22
noko
3
ナショジオの131年の歴史で初の女性会長、ジーンケース。1920年8月8日女性参政権が米国で認められた。それから100年を記念し出た本。女性解放は断続的ペースで進んできた。二歩進んでは一歩下がるの繰り返し。社会は女性の存在を無視しその声を押さえつけ男女格差に見て見ぬふりを決め込んだことも。ナショジオで掲載された初の女性はズールー族の人。女性スタッフ、有色人種の写真家を増やす事は最優先課題。沢山の女性の写真が見れる。インドのホーリー祭を祝う女達。昔は未亡人は参加できなかった。犬ぞりは男女格差がないスポーツ。2023/12/11
yurari
3
ナショジオが保有する写真コレクションから、JOY/BEAUTY/LOVE/POWER/WISDOM/STRENGTH/HOPEの6テーマ別に、400枚の写真が紹介されている。タヒチ女性の横顔、美しかったなぁ。また、現代のパイオニアたる24人の女性へのインタビューも収録。写真も良いが、インタビューも素晴らしかった。「ご自身をフェミニストだとお考えですか?」の問に対する答えが皆違っていて面白い。断言する人、定義を確認する人、違うと言う人。海洋生物学者のアーシャ・デ・ボスの答えが一番しっくり来た。2022/08/21