内容説明
海岸線、山脈、雲、結晶、樹木、動物、昆虫、細胞、そして宇宙の大星雲。自然のパターンに共通する神秘的な原理を美しい写真で解き明かす。
目次
1 対称性
2 フラクタル
3 らせん
4 流れとカオス
5 波と砂丘
6 泡
7 配列と平面充填
8 亀裂
9 斑点と縞
著者等紹介
ボール,フィリップ[ボール,フィリップ] [Ball,Philip]
ロンドン在住のフリーランスのサイエンスライター。20年あまりにわたって『Nature』誌のエディターを務め、幅広いメディアで執筆活動を行っている。科学とアート、文化の結びつきについて多数の著作がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kikuyo
33
海岸線、山脈、雲、雷、結晶、樹木、銀河。自然が持つカタチについて共通する原理は?写真がこわいくらいの迫力、脳が刺激される感じがいい。地球上だけでなく銀河が渦を巻いているというスケールの大きさが、すべては相似形なのか?…と思わせる。 カタチや複雑系が好きな人にオススメです。2017/05/31
booklight
31
結局、パターンを認識できるかどうかが人間の特質なんじゃないかと思う。芸術であれ科学であれ、パターンを認識することに脳がポジティブな反応することで発展していったのではないかと。だからパターンを見たときの奇妙な興奮は、割と原始的な反応なのだろう。雲が描くカイマン渦列も、放散虫の外骨格も、ナミブ砂漠の砂丘も、見ていると頭の中がムズムズする。チューリングの理論によると活性因子と抑制因子を使って縞模様と水玉模様の2種類ができあがるそうだ。豹と縞馬なぁ。様々なパターンを見て、解説を読んで、脳の反応と科学を楽しんだ。2022/12/29
七月せら
23
銀河系とカタツムリはあんなにもスケールが違うのに何故同じかたちなのか。蜂や蜘蛛の巣の整然とした美しさはどのように形作られるのか。木と稲妻、そして河川は全く別のものなのにどうしてよく似た姿をしているのか。蝶や孔雀、熱帯魚…あの色鮮やかな模様を一体誰が生み出したのか。そんな自然がつくる不思議な秩序・無秩序を数学や科学的に考えることもできるのだと教えてくれる。ミクロの世界から広大な宇宙まで、自然の描く様々なアートが集められていてハッとするほど美しい図鑑です。2017/05/05
みぃな
20
これ見たくて土砂降りなのに、きてしまいました。花粉の超ドアップがキレイ!かたつむり、アンモナイト、渦潮、竜巻、魚の流れ、まつぼっくり、バラ、キャベツ、雲、砂丘、星雲…この世は螺旋でいっぱい!2018/09/20
小木ハム
19
美しい写真がたくさん掲載されており、自然は幾何学、数学に溢れてるよー!と目に訴えかける本。副題のカタツムリの殻と銀河系には「対数らせん」という共通点があるが、前者は体の成長に従って最も効率よく殻を増築した結果。後者は銀河円盤の密度の波がらせん状に見えているため。成り立つ理由は異なるけど、どちらも「その形が収まりが良い」という点で同じなのかもしれない。ひまわりのフィボナッチ数列が黄金比なのって、神様がデザインした設計図って感じがしてワクワクしますね。摩訶不思議アドベンチャー2023/03/29