内容説明
押し寄せる難民、流れ込む武器、多発するテロ。政府筋、金融シティから難民テントまで。在英ジャーナリストが徹底ルポ!Brexit(英EU離脱)を機に露見した、沈みゆく欧州の姿とは。
目次
1 EU崩壊の胎動
2 二大政党制の崩壊
3 英国分裂の危機
4 英国人がEUとの離婚を選んだ理由
5 ブレグジットが経済に与える衝撃
6 押し寄せる絶望の難民たち
7 テロ対策の新常態
8 離脱ドミノへの起爆剤、「五つ星運動」
9 拡散するブレグジットの衝撃
10 英国は没落を回避できるか
著者等紹介
木村正人[キムラマサト]
1961(昭和36)年生まれ。京都大学法学部卒。産経新聞大阪社会部、東京本社政治部・外信部を経てロンドン支局長を務めた。国際政治、安全保障、欧州経済に詳しく、現在、ロンドンを拠点に国際ジャーナリストとして活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
60
英国のEU離脱、Brexit当時の英国や欧州の様子を描いたルポタージュ。前半は主に政治、経済の観点から見た離脱による影響。後半は難民問題、テロ対策、各国の動きなど社会問題が中心。当時の報道を思い出すとEU内の経済格差や難民問題、各国の右派のEU離脱主張など、欧州全体がひっくり返るような騒動だったなあ。その後もっととんでもない出来事が次々に起こってEU内部の問題とかは霞んじゃったけど。こうも侵略や戦争が各所で起ると、当時はまだ牧歌的だったんだなと奇妙な感慨さえ起こる。問題のいくつかは今と通底してるけどね。2024/11/22
黒猫
16
EUはもはや死んだと言っていいのではないか。「ヒト、モノ、資産」が自由に欧州を行き来することで、経済が活性化する当初の目論見は完全に外れた。キャメロン元首相の国民投票にかけるという発言から3年でイギリスは本当に離脱の道を歩んだ。EUはドイツのメルケル首相の思うがままではないのか。難民問題で多くの国が国境閉鎖したり、ヒトの往来を止めたことでEUの存在は消えたと思う。外交、交渉においてイギリスは海洋国家の利点を活かし、今後スコットランドとの関係や米国の関係をどう立ち回るのか、敏腕なメイ首相に注目したい。2017/02/09
hitbari
2
大変な事になってるね。 時代の変換点にきているのかも。2017/10/07