内容説明
旅行記・滞在記から浮かび上がる、アジア各国の価値観、倫理観、そして生々しい姿…アジアビジネス成功の鍵!
目次
序論
第1章 良くも悪くもアナログ的な日本
第2章 人間不信の中国
第3章 差別を是とする朝鮮(韓国)
第4章 強者の論理中東・イスラム・中央アジア遊牧民
第5章 今も階級社会のインド・東南アジア
終章 文化差を知る重要性
著者等紹介
麻生川静男[アソガワシズオ]
リベラルアーツ研究家、博士(工学)。1955年大阪府生まれ。京都大学工学部卒業、同大学大学院工学研究科修了、徳島大学工学研究科後期博士課程修了。独・米に留学。1980年に住友重機械工業に入社し、主にソフトウェア開発に従事。カーネギーメロン大学日本校プログラムディレクター、京都大学准教授を経て、現在は「リベラルアーツ教育によるグローバルリーダー育成フォーラム」を設立し運営している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kanaoka 57
6
明治開国前の日本人の天真爛漫さ、現在に続く純粋さや一意専心を至高とする価値観。これらは牧畜文化の無い長い歴史が影響しているという。畜類の使役には冷酷さが必要があり、農業と違い労働の積み重ねは生産性の向上に繋がらず、ゆえに労働は美徳ではなく賤しさとなる。 相克を嫌い、常に和解し、仲良く1つになろうとする日本人。過酷な差別、略奪を当たり前として、血族の纏まりで喰うか喰われるかを生き抜いてきた中国人、朝鮮人。彼らが日本人に言う、「歴史を学べ」とは、「敗者たる身分をわきまえよ」という、勝者の理論であろう。2016/09/06
Ponyo
3
以前読んだリベラルアーツが興味深かったので、同じ著者のこの本を見つけて手に取った。過去から現代にかけての旅行記や滞在記を通して、アジア各国の文化や風習を読み解く。確かに異国からその土地を訪れた人々の目線を通すと、純粋な驚きや発見がそのまま描かれていて、その土地の出身者が説明するよりも違いがはっきりする。宗教や人種を超えた価値観を理解することは正直感覚的には難しいけれど、難しいからこそ多くを知って、受け入れるキャパシティを広げる準備をしていかなきゃな。2018/06/17
pullhitter_engineer
1
それぞれの地域の文化的・習慣的背景からくる民族性をざっくり把握できる。 引用元が旅行記・滞在記であるが、時代を追って順に記載されているといったことは無く各項によって年代が前後する。地域の歴史をよく知らない場合は十分な背景の把握ができない部分もあった。 それと、若干、中韓に対する当たりが強い印象を受ける。特に韓国。引用文献の数も韓国が多め。 全体的に各民族性の特徴を肯定している印象は薄く残念に思えた。2016/11/26
田中AD
0
図書館で歴史書を借りてたが旅行記は全く見ていなかった、旅行記からいろいろわかるものがあったので今後借りようと思った。アジア人のアジアへの記録がなくヨーロッパ人か日本人以外の文献ばかりなのは問題だろう、この本の批判というより日本の出版文化が原因か、探せば記録はありそうなのに残念。 2017/03/17
Char
0
父親からの紹介。シンガポールに駐在し、各国の文化・歴史の違いを体験的に知ることができているが、本書は特に中国・韓国・インドあたりの本質を、過去の旅行記から浮かび上がらせている(日本も含む)。東南アジア各国については、歴史的な文献がさほど残っていないこともあり、言及が少なかったのは残念だが、それも本質の一つと言える。周辺国を知ることで日本を知ることができる良書。2017/01/08